波乱の旅の幕開け!?…不覚にもドック入り知らず
前回の本欄でお知らせしたように、昨日から県外に出張している。15日まで3泊4日の行程だ。
拙稿は宮崎駅前のビジネスホテルの一室で書いている。高層階の窓の向こうに、朝靄に包まれたシーガイヤのドームが見える。
バブル期以降、同じような道筋をたどっているハウステンボスが見事復活を果たしているのに対して、余り話題に上らないところをみると、やはり経営状況は芳しくないのか…。
ところで、今回の出張は最初から波乱の幕開けであった。宮崎市内で12日午後に開催される総務省主催のセミナーに参加するべく、朝一(7時10分発)のフェリーに乗ろうと6時半には外港に着いたのだが、どうも様子が違う。
島原観光物産の松崎社長の姿を見かけたので、「おやっ!また朝帰りですかい?」と軽口を叩いたのだが、怪訝な顔をして「今日は九商の一便はドック入りばない。新聞な、どこば見とっと?」と、逆に冷やかされた。
次のオーシャンアロー号の出港(8時25分発)までにはまだだいぶ時間があったので、急きょ自宅に引き返すことに。つい先ほど、家族全員を叩き起こして家を出たばかり。さすがにバツが悪かった。
「お帰り。随分と早かったね~」と皮肉たっぷりに母子そろって迎えて下さったが、理由を告げると、「やっぱアタンなバ~カ!」と容赦なかった。
熊本駅前でレンタカーを借り、ジャスト2時間、高速を疾駆。ただし、スピード違反で再び捕まるのも馬鹿々々しいので、押さえるところは押さえて…。
会場の宮崎市民プラザは市役所のすぐ隣。さすがに南国らしく色鮮やかな花々が咲き誇っていたが、中にジャカランダの木が1本。小浜温泉のそれよりはやや見劣りがした。
セミナーは、緊急時における臨時災害放送局の設立方法やその後のコミュニテイ局の立ち上げ等々についての話。九州各地から自治体の職員など多数が参加していた。
講師は岩手県大船渡市のNPO法人の代表を務める佐藤健さんと、NHK放送文化研究所専任研究員の村上圭子さん。冒頭、佐藤さんが見せて下さった「3・11」の赤裸々な津波映像にはさすがにドギモを抜かれた。
何と言えばいいのだろう…。大自然の脅威?人間の営みの儚さ?無常観?それでも我々は生きてゆかねばならない…。
心にズシリと重いものを抱えたまま会場を出たのだが、一転、宮崎の〝夜〟は楽しかった。知り合いのFM局の社長がご馳走して下さったから尚更だ。
初めて食した馬の舌の刺身。「バタン」と言うらしいが、これから向かう仙台の名物料理は「ギュータン」だ。くれぐれも〝二枚舌〟にならぬよう、自制しながら進んでゆこう。旅は続く。
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