2013/08/01

吾輩は“亀”である…卵を14個も産みました

吾輩は亀である=写真。名前は「カメちゃん」。何だか池田病院の副院長先生のよう響きだが、残念ながら、まだ一面識もない。

ご主人様は島原市湊町で「セピア美容室」を経営している。名前や年齢をバラしたら、怒られてしまいそうなので言わない。それに元々吾輩は無口である。

どこで生まれたか頓(とん)と見當(けんとう)がつかぬが、ご主人様によれば、今から23年前に「旧サンアイ」(栄町)で買っていただいたのだ、という。

何でもその頃は子供たちの間で、亀をペットにするのが流行っていたらしく、ご主人様も執拗にせがまれて買わされたのだそうだ。

ある意味、その時が吾輩のターニングポイントだった。もし、ご主人様が脇の「ミドリガメ」を選んでいたら、今の吾輩はない。

申し遅れたが、吾輩は「ゼニガメ」の一種である。ご主人様もやはり人の子だ。なぜって?「ゼニ」が嫌いな人間など凡そこの世に居ない、と想うからだ。

で、どうして吾輩がこのような形で新聞記事に取り上げられるようになったかについて、少し話をしておかねばなるまい。

きっかけを作ったのは、荒木省三さんというご主人様の顔見知りのオジサンだ。荒木さんは散歩の途中で外港の足湯に浸かるのが日課だそうで、たまたまお店の裏を歩いていた時に吾輩が卵を産んだことをご主人様から聞いたのだそうだ。

吾輩はここに来て以来、23年間の長きにわたっても孤閨(こけい)を保っているので、有精卵など産むはずはない。従って、何の面白味もないはずなのに、荒木のオジサンが「珍しかろが!」と言って、島原新聞社にネタを持ち込んだのだとか。

卵は6月21日に6個、そして1週間前に8個産んだ。だいたい年に2回だから、今年のノルマはもう果たした。

それから、食事の話を少ししておこう。欲を言えば、「刺身」が好物なんだが、ご主人様が与えて下さるのは丸薬のような亀専用のペットフードだ。

贅沢は言えないが、すぐ裏手が海だし、近くに魚屋さんもあるので、一回くらいはご馳走していただけないかな…という気がしないでもない。

でも、ご主人様には本当に良くしていただいている。散歩にだって連れて行ってもらっている。吾輩は幸せ者だ。よかったら、読者の皆さんもお店に来て吾輩に声を掛けて下さい。返事はしませんけど…。