2013/09/10

2020年は東京で…経済効果は150兆円超

ヤッター!バンザーイ!7年後、2020年の第32回夏季オリンピックの開催地に、日本時間8日早朝、「東京」が選ばれた。

〝朗報〟は宿酔の頭を抱えながら布団の中で聞いた。一足先に目を覚ましていた家人がブツクサ言いながら教えてくれたのだ。

スポーツにはからきし無縁の家人であるが、名前だけは先の東京オリンピック(1964年)に由来している、という。何でも、誕生したその日に「聖火」のリレーが島原城を出発したのだそうだ。

それはそうと、発表以来、テレビでは明けても暮れても「オリンピック」「オリンピック」のオンパレードである。

8日がたまたま「新聞休刊日」に当たっていたからかも知れないが、同じ顔ぶれを何度も何度も見せられて、いささか〝食傷気味〟の方も多いのでは…。

ただ、個人的な思いとしては素直に「嬉しい!」。ここ一番で、日本人の〝底力〟のようなものが存分に発揮出来たのかな、という気がするからだ。

一説によれば、近くて遠い国から、嫌がらせにも似た外交的な振舞いがあったとも報じられているが、結果良ければすべて良し、だ。

オリンピックは言わずと知れた、純然たる「スポーツの祭典」である。そして、そこでは民族の壁を超えた「感動」が必ず生まれる。

スポーツは正直だ。何より「ルール」が最優先されるのがいい。そこが「感動」の源(みなもと)でもある。

ややもすると、政治や経済の世界では「駆け引き」ばかりが最優先されるきらいがあるが、オリンピックの各種競技においてはそんな事はご法度だ。

一方で、開催国にとっては国威を発揚するだけでなく、経済的な波及効果も必ず伴う。韓国しかり、中国しかりである。

両国ともソウル、北京の大会を機に、新たな「経済大国」への道が切り拓かれたことは記憶に新しい。

日本だって例外ではない。経済白書が「もはや戦後ではない」と論じてから8年後に、先の「東京五輪」が開催された。そこに照準を合わせて東海道新幹線や東名高速が開通した。

随分と以前に「ホテルニューオータニ」(東京・紀尾井町)の特集番組を観たことを覚えているが、今を時めく「TOTO」も、オリンピック開催と連動したプロジェクトを機に、ナショナルブランド化への道をたどっている。

2020年東京大会の経済効果については「3兆円」(都知事周辺)とされているようだが、日本全体で見れば「ゆうに150兆円を超える」と、知り合いの証券会社の人間が電卓を叩いてみせた。

その数字が嘘か真か分かりはせぬが、「スポーツの祭典」に恥じないようなルールを遵守した官民を挙げての取り組みを望みたい。