ご先祖様に叱られる…〝夢〟と消えた3.9億円
なにっ、佐世保で8億円の「ロト7」(数字選択式宝くじ)が出たってか!?確かに、16日付けの長崎新聞がそう報じていた。
記事によれば、売場は同市内を代表する繁華街の四ケ町。「キャリーオーバー」(繰越金)が積もりに積もって、とうとう〝史上最高額〟に達したものだという。
当たる確率はナント1029万5472分の1。これまでに全国で5例があるが、もちろん県内では初の画期的な出来事。その後に当選者が申し出たのかどうか知る由もないが…。
と、ここまではあくまでも〝他人事〟。実を言うと、筆者も先の上京の折に、「オータムジャンボ」という宝くじを買っていたのであります。
売場は、多くの乗降客でにぎわう新橋駅のSL前広場。昼間に一仕事終えて、取引先の人と「一杯やろうか」ということで、時間待ちをしている間に、売り子の声に誘われてつい…。
「1等3億3千万円。前後賞合わせると、3億9千万円。外れても3万9千円の『サンキューオータム賞』が沢山(数字は忘れた)ありますよ!」。
ちょっとだけ迷ったが、財布の中には京都で貰った舞妓は~んの〝お金が舞い込む名刺〟を大切に保管しているので、「少なくともおまけの『サンキュー賞』くらいは…」と〝助平心〟がムクムクと頭をもたげてきてしまった。
「スイマセン、9千円
そして、待つこと2週間強。実は18日が当選番号の発表会だったのだが、なかなか怖くて確認出来なかった。殊に、その数日前に佐世保で〝大当たり〟が出た直後でもあったので、なおさら…。
専用の封筒3通に入ったクジ券はまず、唐津・宝当神社で仕入れてきた、神棚型のトレーに飾り、次いで仏壇前に供えた。そして毎日〝願い〟を込めて、懇ろにお参りした。
19日、20日、21日が過ぎた。そして今日(22日)になって、とうとう我慢しきれずに、ネットを開くことに。
結果は、末尾の1ケタ番号が当たったものが、わずかに3枚。〆て900円也。トホホ…。佐世保では8億円を射止めた人がいるのに、たった
いくら泣こうが喚こうが、結果は結果である。それに一時ではあったが、「当たったらどうしよう!こうしよう!」の〝夢〟をみたではないか。
そう自分自身に言い聞かせながら、仏壇にお礼参りをしていると、位牌の向こう側からこんな〝お叱り〟の声が響いてきた―「バカたれが。一獲千金などもっての外。もっと額に汗して働け」と。
ごもっとも!「夢は砕けて夢と知る」(阿久悠)。
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