これからは〝半信半疑〟…天草産がブラックタイガー!?
古川市長(島原市)がまだ「りゅうちゃん」だった頃。すなわち、市議会議員になる前の話。たまたま東京都内の出張先でバッタリと出くわした。
「いやいや奇遇(きぐう)ですな」(筆者)。「まったく!泊まりはどこですか?」(りゅうちゃん)。「○○ですよ」(筆者)―。そんな会話の後、宿泊先での朝飯の話になった。
すると、りゅうちゃんがこう言った。「ホテルのバイキングもよかでしょが、ボクたちは築地に鮨ば食いに行こうと思っています。よかったら、一緒にどがんですか?」。二つ返事で約束して、翌朝早く指定された待ち合わせ場所へ。
りゅうちゃん一行は何人かいて、人ごみを縫うようにして目指す鮨屋まで辿り着いた。そこまでは良かったが、人気の店らしくすでに長蛇の列が並んでいた。
見るとはなしに暖簾を見上げると、店の名は「龍寿司」。「りゅうちゃんが紹介してくれた龍寿司か。何となく美味そうではないか…」。
その期待はバッチリ当たって、次々と出される新鮮なネタを心ゆくまでパクついた。店の雰囲気もあったろうが、「正直、こんな安くて美味い鮨は初めてだ」とうなった。
カウンター越しに店の大将に話を聞くと、『築地だからあらゆるネタにこだわっているよ』との返事。そして、こうも―。
「お客さんたちは九州かい。そうだね~、九州からのネタと言ったら、天草産の『車エビ』は味がいいから、うちでもよく使ってるよ!」
なぜ、10年も前のこんな話を持ち出したかと言うと、昨晩の民放テレビで件(くだん)の阪急阪神ホテルズの〝産地偽装〟の問題を取り上げていたからだ。
報道によれば、スーパーなどでよく見かける外国産のブラックタイガーを、「天草産車エビ」と称して客に供していた、という。
前回も書いたが、「阪急&阪神」と言えば、日本を代表するコングロマリット企業の一つ。ましてやその傘下にあった〝超高級〟で名高い「リッツ・カールトン」でも、そんな〝まやかし〟が堂々となされていたと聞けば、何をか言わんや!である。
2020年の東京オリンピック開催を大きく引き寄せた、滝川クリステルさんのジェスチャー効果で「おもてなし」という日本語の本来的な意味が急速に話題となっているが、それを〝金科玉条〟とせねばならないホテル業界でそんな不埒な考えがまかり通っていたとは…。
文法を無視して言えば、同ホテルズの経営には「裏があった」ということ。これまでは、それを総じての「表なし」ではなかったか、とつい〝皮肉〟の一つもたたきたくなる。
ついでに言えば、昔腹を抱えて笑った駄洒落の「
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