理にかなう「数え年」…和枝さん、どこにも居るよね!?
もういくつ寝るとお正月♪いよいよ師走も押し詰まってきた。先日、何気なく「オイも再来年は還暦ばい」と食卓で口走ったら、早速手痛いしっぺ返しが前列正面から飛んで来た。
「だから何ね。赤いチャンチャンコば着て、悪友の皆さんから酒の肴にされるだけじゃろもん。アタシャ出んけんね」。声の主は他でもない家人だ。傍らでは爪楊枝をくわえたゴッドマザーが「フ~ン」。
「何ば言うとね、ただ単に、年齢の話しばしただけじゃろもん。なしてそがんつっかかっと?」と精一杯の反論。
と、相手方はすかさず「毎晩々々そがん飲んで、還暦まで生きとらすとやろかい?よかよかそん時にゃ棺桶の中に赤い帽子もチャンチャンコも入れてやるけん」とトドメを刺してきた。
来年のことを言えば鬼が笑うそうだが、年明けに還暦を迎えられるのは昭和29年生まれの方々。筆者より1つ年上(数え年で60歳)の人たちだ。
最近では、新聞の年号表記も〝西暦〟が普通で、年齢も〝満〟で表される。特段、違和感などないのだが、「元号は独立国家の証し」との説があることを思えば、やや複雑でもある。
そうそう忘れていた。今日は「数え年」の話を書こうと思っていたのだった。その説によれば、生まれた時が1歳で、正月が来ると年齢が増していく。
若い頃は「何だか変な数え方だな~」という気がしないでもなかったが、誰しも生まれてくるまで1年近く母胎で育まれているのだから、「とても理にかなっている」と、最近では思えるようになってきた。
ところで、話は突然変わるが、現在放映中のNHKの連ドラ『ごちそうさん』が大方の予想に反して、高視聴率を維持しているそうだ。前回の『あまちゃん』が〝社会現象〟にまでなっていたので、てっきりその〝反動〟があるものとばかり予想していたのだが、なかなかどうして面白い。
立役者は「数え年」ならぬ、小姑&嫁いびり役の「和枝さん」だ。演じているのはキムラ緑子さん。数え年52歳。兵庫県淡路島(洲本市)生まれで、同志社女子大に学んだ才媛だ。
余程の核家族でない限り、大体どこの家にも「和枝さん」のような人はいる。筆者にとっては、家人も母もその妹たちも含めて「み~んな和枝さん」だが、これもまた例外であろう。
むか~し、島原記者クラブにSさんという〝出戻り記者〟がいた。島原からいったん他所の支局に出て舞い戻って来た人だ。そのSさんがさる方の所に再赴任の挨拶に伺った時の話。
「○○さん、○○新聞のSです。出戻って参りました」。すると、玄関に入るなり、何だが変な雰囲気が急に漂い出した。後で判ったことだが、出迎えてくれたのは、
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