2014/01/25

扇動演説の危うさ…見極めよう“裏の意味”

先週末から今週にかけて葬儀が4件も続いて、ついつい本来の仕事をかまけてしまった。ということで、本稿を書くのは久しぶりだ。はて一体、何を書いたらよいものやら?


そんな思いで今朝の新聞各紙を眺めてみると、どこもかしこも東京都知事選の話題を大きく取り上げている。その〝影〟に隠れてか、足元の長崎県知事選や同県議補選の扱いがやや希薄にも思える。まあ〝首都決戦〟だから仕方のないことではあるが…。


告示前の調査によれば、政権与党が支持している舛添要一候補(元厚労相)の〝優勢〟が伝えられている。対抗勢力の筆頭は、凄腕の〝選挙軍師〟として知られる小泉純一郎元首相が表立って推す、これまた元首相の細川護煕候補といったところだろうか(他にも沢山いらっしゃるが紙幅の都合で…)。


個人的な思いを率直に吐露すれば、76歳という年齢の問題もさることながら、〝殿〟にはそのまま芸術の道を突き進んでいって欲しかった。もっと言うなら、庶民はこんな「国」「地方」の区別も弁えないような〝不毛の論争〟には辟易しているのでは?


さて、その背後に控える小泉元首相。昨夜のテレビニュースで見た街頭演説の迫力はいささかも衰えを知らず、白髪が増えた分だけより凄みを増してきたようにも思う。が、冷静になって考えてみると、小泉政権が遺したものは果たして何だったのだろう?思いつくままに列挙してみると、郵政民営化、三位一体改革などのフレーズがすぐに浮かんでくる。


関連して、以前、とある開業医が吐き捨てるように呟いていたことを今でもよく覚えている。「小泉さんは地方の医療現場を混乱させたばかりか、日本という国そのものをいずれアメリカに売り渡そうとしているのではないか…」と。


事の真偽のほどはまだ分からないが、あの切れ味鋭い〝絶叫口調〟の中に、どのような思惑が含まれているのか。失礼ながら、ふと〝扇動〟という古めかしい言葉を思い浮かべてしまった。


選挙戦の〝争点〟を単一化して「イエスか、ノーか」で問い掛けるのは、小泉さんの〝常套手段〟で今に始まったことではない。問題は〝その後〟だ。


「原発」が危険極まりないシステムであることはフクシマの事例を見れば明らかであり、誰が考えても「より安全な代替(≒自然)エネルギー」が望ましいことは言うまでもない。


その上で、「即ゼロ!」を声高に唱えるならば、〝根拠〟を明確に示すべきだ。「当選後に専門家を集めて…」などと悠長なことを言っているようでは、さしたる〝差異〟はないのではないか?


結論!!政治家の発言の裏には絶えず「利権への思惑」が見え隠れしている。そのことを、我々選挙民は見落としてはならない。最近、つとにそう思う。