土筆の姿に春を実感…日野江城跡に初めて登る
昨日曜日は〝春〟を探す小旅行を一人で楽しんだ。還暦近くにもなってこっぱずかしい限りだが、不思議とこの季節は自然と体内が蠢(うごめ)きだすから不思議だ。
訪ねたのは北有馬町の「日野江城跡」。南有馬町にある「原城跡」には数え切れないくらい通っているのに、実を言うと初めての体験で少々申し訳ない思いを前々から抱いていた。
今さら言うまでもなく、同城跡はれっきとした国指定(昭和57年)の「文化財」である。これまでに整備方針をめぐって地元自治体と文化庁との間で様々な「騒動」が起きていたことは知ってはいたが、何となく足が遠のいてしまっていた。
一番の原因は筆者そのものの「興味・関心」の問題である。これまでは本当にもう「どうでもいい」と、正直そう思っていた。幸い、我が社にはその道に詳しいM記者もいることだし、と。
が、時代は大きく変わった。いや、前進した。今や南島原市は「原城」を中心にキリシタン関連の「世界遺産」の候補地としてにわかにクローズアップされている。
だとすれば、地元の住民として一度くらいは切支丹大名として名高い有馬氏の居城跡に立ったこともなければ、いくら何でもシャレにもなるまい。そう思い至って足を運んだ次第である。
川沿いの駐車場に車を停めて、まずは急峻な坂道(コンクリ舗装)をひと登り。もう、この時点ですぐに息が切れた。辺りを見渡すと、何やら発掘調査の跡があって、ブルーシートが被せられていた。
頂上(標高78㍍)を目指してさらに歩を進めていくうちに、ふと足元のが気になった。菜の花にタンポポ…。名前も知らない赤や青の草花に交じって、とうとう「春の使者」を見つけ出した。
土筆(つくし)だ。だが、一面の広がりではない。ほんの限られた一角に寄り添うように顔をのぞかせているではないか!
さっそく持参したデジカメで、這いつくばるようにして撮影。ご覧の通り写真の出来はパッとしないが、本格的な「春の到来」を実感できて嬉しかった。
…今後、順当に「世界遺産」として選考が進んでいけば、おそらくこの地の在りようも一変しよう。個人的には、大分県竹田市にある、『荒城の月』のモデルともされる「岡城址」に相通じるものを感じつつ山を下りた。次回はもう少し歴史を勉強して…。(笑)
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