2014/02/09

地図&年表を手元に!…より“五輪”を楽しむには

元朝日新聞論説委員の轡田隆史(くつわだ・たかふみ)さんが出した『「考える力」をつける本』(三笠書房・2004年刊)はなかなかの名著で、最近では根強い人気も手伝って文庫本にもなっているようだ。


随分と前に読んだので細かな中身までは覚えていないが、サッカーのワールドカップやオリンピックが開催された時には、地図や年表を手元に置いてその国の成り立ち等を調べたら、俄然大会そのものが面白くなるよ!などと書かれていたように記憶している。


第22回冬季オリンピックが7日、ロシアで開幕した。大会日程によれば、今月24日まで熱戦が繰り広げられる、というわけだ。


轡田流の物の見方に従えば、まずもって「ソチとはなんぞや?」ということになる。恐らく、五輪会場に選ばれなかったら、世界中の大多数の人々は「その名」を知ることもなかったろうに、と想う。


そこで調べてみることにした。まずは手持ちの本で!と昭文社刊の『ビジュアル大事典・世界の国々』(2003年版)を開いてみたが、ロシア連邦の地図にその名は見当たらない。


ならば!とさらにページをめくっているうちに、「ウクライナ」の地図の端っこの所で、やっと見つけ出した。単一民族の日本と違って、連邦国家であるロシアならではの複雑な政治事情を垣間見る思いがした。


お次はネット情報。日本との時差は約5時間(日本が早い)だそうで、メダルが期待される男女フィギュアスケートの競技をライブで観戦しようと思ったら、夜中まで起きていないといけない。


位置的には、黒海に面したロシア随一の〝保養地〟とのことで、2月の平均気温は摂氏3・1度と、日本の札幌よりも暖かい、と言われている。


話は変わるが、8日はNHKの総合テレビで開会式の模様が朝から延々と放映されていた。残念ながら、車の運転中だったので〝音〟しか聴けなかったが、ロシアの近代化を推し進めた「ピョートル大帝」という表現が個人的には妙に引っかかった。


確か、筆者が高校生だった頃は「ピーター大帝」だったはずだが、最近はより〝原語に近く〟ということで、そう呼んでいるのだろうか…。こうした事例は他にももっとあるはずで、再び勉強し直してみようかという気がしないでもない!?


そう言えば、何年か前に『もう一度読む世界史/日本史』(山川出版)や『山崎貞の新々英文解釈研究』(研究社)などが話題になったが、今もそのブームは続いているのだろうか?


短歌や俳句も大いに結構だが、一般社会人向けに「昔風の高校の授業」を今やっていただけたらひょっとして面白いのでは…と思わないでもない。もちろん有料で!!