頭も財布もスッカラカン…筆者ほど“上客”はいない!?
企業は1円でも多く利益を出そうと必死で知恵を絞る。そのために、経営者も社員も経費を削る(らされる)一方で、売上げ増目指して努力する。
かつて旅行会社(海外部門)に勤務していた頃は、営業段階はもちろんのこと、出発前にはさらに徹底的に「原価計算」を行い、上司に報告した〝線〟を死守すべく必死で汗をかいたものだった。
今でこそ円の対ドル相場は101円前後を行ったり来たりしているが、30年以上も前は現在と違って明らかに「円高基調」で進んでいたように思う。
さて、そんなことは遠い「昔話」として、最近はつくづく「俺って(相手企業にとって)最高の顧客だよなぁ~」と慨嘆することが多い。
一例を挙げると、この前なんかは、コンビニのレジで今流行りの「挽きたてコーヒー」を頼んで支払いを済ませながら、「どうもアリガト!」などと礼だけ言って、そのまま店の外に出てしまっていた。
さすがに車に戻る前には気付いたのだが、空の紙コップ片手に再び店内に戻る時の気恥しさ&違和感。店員さんの笑うに笑えない表情が忘れられない。
これなどはまだ序の口で、もう数年ほど前から自販機にお金を入れ、お釣りだけ回収してその場を立ち去ることも度々だ。自分でも時々思う。これほどアホでマヌケな〝上客〟はそうそうざらにはおるまい。
すべては筆者の持病とも言える「健忘症」がもたらしている悲喜劇だが、誰も傷つけてなんかいないし、損をしているのは自分だけだから「ヨシ!」とすべきなのか…。
ただ、後から自販機を使う客にとってはどうなのだろう。「儲けたぞ!」と小躍りして喜ぶのか、それとも「毒入り?」と訝って気持ち悪がるのだろうか。いずれにしても、胸を張って言える話でないことだけは確かだ。
ところで、利益率の問題で言うと、来月から消費税が5%から8%へ上がる。その差3%をめぐって巷では各種攻防戦が繰り広げられているようだ。
勿論、弊社とて例外ではない。4月以降の利用料金をどうするのか?監督官庁や社内の担当部署からも「早く決めてくれ」と催促されているが、正直どうしたらよいものやら…。
少なくとも各種仕入れ値は間違いなく上がるのだから、少しは何とかしなければ…と思う一方で、これまで通りで行ける所まで行ってみようか…などと思ったりもする。
そんな中、最近よく耳にする、大企業の「ベア」のニュース。あれは単なる賃金に関する「ベース・アップ」の略称。我々零細企業とは無縁の話だ。
何せ「儲け」に関して言えば、この頭の中も財布の中身も英語で「裸」を意味する形容詞の「ベア」(bare)な状態。スッカラカンなのだ。どうしよう?
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