2014/03/14

知ってる?夫源病って…夫婦は一対の反射鏡のはず

「夫源病」(ふげんびょう)なる何やら耳慣れない言葉が最近マスコミ界で取り上げられようになった。命名者は大阪樟蔭女子大学教授(医学博士)の石蔵文信さん。

で、どういう「病」かと言うと、読んで字のごとく、夫の言動がストレスとなって(妻の)身体の不調を引き起こす病気なのだそうだ(『PHP』3月増刊号より)。

「けっ、笑わせるな!」と言いたいところだが、12日付けの日経新聞(生活欄)でも大きく取り上げられていたので、家人が貪り読んでいたのをこっそり拝借して、その実態(背景)を探ってみた。

一読して判ったことは、筆者の場合(つまり家人に対して)殆どと言っていいくらい、その指摘事項に該当していること。もう〝パーフェクト〟に近い。

試しに「夫源病・危険度チェック」に掲げられた12の設問を引く―。

①人前では愛想がいいが、家では不機嫌②「ありがとう」「ごめんなさい」の言葉がほとんどない③上から目線で話をする④家事には手は出さないが口は出す⑤料理など好きなことを気が向いたときだけ手伝う⑥子どもの悪い部分を妻のせいにする

⑦姑が言いたい放題でも見て見ぬふり⑧妻の予定や行動をよくチェックする⑨仕事関係以外の交友や趣味が少ない⑩妻が一人で外出するのを嫌がる⑪自分の身の回りのことを自分でできない⑫車のハンドルを握ると性格が一変する

答えを言うと、イエスの数が「4個以下」はセーフ、「5個~7個」は予備軍、「8個以上」は明らかに「夫源病」だ、と。

次に、夫源病になりやすい妻のタイプについては、「良妻賢母」型が危ない、とか。いかがです奥様方、以下の事例に当てはまっていませんか?

①弱音を吐かない②仕事や家事に手が抜けない③感情を表に出したり、人に意見したりするのが苦手④「いい妻」「いい母親」でありたいという意識が強い⑤世間体が気になる⑥細かいことを気に病む

一方で、解決法については、①「(夫が)自分のことは自分でできるようにしておく」(食事、裁縫)②「自分なりのストレス解消法を見つける」(一人カラオケ)③「『イヤなものはイヤ』と口に出して言う」④「プチ家出」「プチ別居」などの対症療法を列挙している。

ウ~ン。「なるほど」とも思うが、筆者個人の率直な思いを述べさせていただくなら、そうした夫婦間の不調の原因は「夫側」だけに起因しているものだろうか?必ずしもそうではあるまい。

なぜなら、「夫婦は一対の反射鏡」であって、一方だけ責められても、それでは間尺に合わない。「夫源病」という命名にしても、世の中には逆に「夫人」が原因のことだってあるはず。自分のことは棚に上げての話だが…。