イスラム伝説のウソ…これからは韓非子路線で
「右手にコーラン、左手に剣」という有名な言葉がイスラムの世界にある。コーランはイスラム教の聖典のことで、一般的には「お前さん、改宗しなければぶっ殺すぞ!」といった脅し文句のように取られがちだが、どうもその解釈は間違っているらしい。
実際のところは、征服した異教徒に対して投げかけた懐柔の言葉だそうだ。つまり、「改宗しないなら『ジズヤ』(税金)を払いなさい。そうすれば元の宗教のままでいいですよ」との意味だとか。
日本にも多くの信者がいるキリスト教と違って、イスラム教はどちらかと言えば、余りなじみがない。イメージ的にはラマダン(太陰暦9月)における断食など厳しい戒律ばかりが目に浮かぶが、(異教徒に対して)なかなかに懐の深いことを知って少し安心した。
ところで、それとはまったく縁もゆかりもないが、このまえ本屋に行ったら、冒頭のイスラムの言葉をもじったようなタイトルの本に出合って、思わず苦笑してしまった。
それは中国文学(思想)に詳しい守屋洋さんが著した、『右手に「論語」 左手に「韓非子」』という角川SSCから出ている新書本だ。副題には「現代をバランスよく生き抜くための方法」とある。
まだ買ってきたばかりで読んでいないが、孔子(論語)の説く「性善説」と、韓非子言うところの「性悪説」を巧みに使いこなして世の中を渡って行け、ということだろう。
(未読だが)その伝に従って、つらつら我が人生を振り返ってみれば、自らを鼓舞するように「性善説」を取る余り、いかに「損」を重ねてきたかを痛感して自嘲気味に笑ってしまう。
ただ、根っからの「小物」ゆえ、「大損」にまで至っていないのはもっけの幸いだが、「塵も積もれば山となる」とも言うから、そうそう安閑ともしておれない。
何せ、来年はもう還暦だ。あと残り何年仕事を続けられるのか判らないが、これからは少し韓非子路線に舵を切って、「自らの利益」を最優先にして生きていかねば「損失額」は益々膨らんでいくばかりだ。
そうだ!あの時、飲み屋でもらった領収書、それからこの前のスーパーでの買い物のレシート…。財布の中や机の引き出しに入れっ放しにしていた〝必要書類〟を仕分けして、鷹揚な態度で会社の経理課と家人に突き出した。
と、いずれの対応も似たようなもので、「残念ですが、コレ宛名が書いてありませんね~」「とっくに日付が過ぎてますよ」。「もう先月分は締めましたから」などなど、「取りつく島もない」とはこういうことを言うのか…。
ウソかマコトか知らないが、イスラム世界には「借金」という概念は無いそうだし、何より4人まで妻帯できる、とか。思い切って改宗するか!?
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