2014/03/16

『一年生になったら!』…まどさんの業績を偲んで

カボチャテレビ春の恒例番組『一年生になったら!~ぼくのゆめ、わたしのゆめ~』がいよいよ来週17日(月曜)からスタートする。21日(金曜)まで。

舞台裏の話をすると、この企画は筆者が15年ほど前に、とある県外局の経営幹部の方からアイデアをいただいたものだ。有難いことに各幼・保育園の先生方のご協力は予想以上で、おかげで息の長い番組として続いている。

その時、もう1つ別のことを教わった。それは番組のレポーターが取材に応じて下さった方々の〝似顔絵〟を描いてプレゼントすること。ただ、これには特殊な才能が要るし、それに時間的な制約も伴う。今後の課題だ。

ところで、番組名については、たまたま同名の童謡があったので、そのまま踏襲したわけだが、その歌詞が先月末に104歳で天寿を全うされたた詩人のまど・みちおさんの作品だった、とは訃報が出るまで知らなかった。

まどさんの作品は他に『ぞうさん』や『ふしぎなポケット』などがあるが、ネット情報によると、『いちねんせいになったら』は山本直純さんが作曲を担当。1966年(昭和41年)に発表され、文化庁と日本PTA全国協議会から「日本の歌百選」にも選定されているそうだ。

ところで、もう相当昔の話になるが、大手出版社の「小学館」が全国各地の新一年生を次々と登場させた一連のテレビCM『ピッカピカの一年生』はどれも出色の出来栄えで、大いに茶の間の話題をさらったものだった。

今でも覚えているのは瀬戸内シリーズの一作。坊主頭の男の子二人が出てきて、悪ガキ風の片方が「一年生になったらもうケンカはせんぞ~」と大声で誓いながらも、振り向きざまに相方の頭をバシッ!それでも相方は「キビシイの~」の一言で穏便に笑い飛ばすというシーン。

背後に演出があったのかどうか知らないが、日本の田舎の「原風景」の中で繰り広げられる「巧まざるユーモア」に笑い転げた人も多かったはず。

さて、時は流れて幾星霜。ことしの島原市内の新一年生たちはどんな「夢」「決意」「抱負」を語ってくれるのだろうか…。

一方で、子どもたちがお話をした後で思い思いに取る「ポーズ」は、時代の「写し鏡」でもある。はて、今回はどんなパフォーマンスが飛び出すのか?も見所の一つだ。

3月初めの「初市」も無事終わって、気温も徐々に上昇傾向。季節はいま、本格的な春に向かってまっしぐらに進んでいる。

ふと戸外の風景を見やると、モクレンの花はもう盛りを過ぎ、ウメを追いかけるようにアンズが咲き、あと2週間もすればサクラの開花も見られよう。

新一年生に幸多からんことを!!