2014/05/08

「たこわさび」の怪…雑用で忙しかったGW

読者の皆さんはどんな「ゴールデンウイーク」をお過ごしになったでしょうか?スポーツやレジャー、あるいは趣味の世界に没頭された方々など、それぞれに有意義な休暇を楽しまれたことと拝察いたします。

私の場合は、何とも退屈極まりない時間の連鎖でした。巷では「11連休」というふれこみで、家族連れで海外にまで足をのばされたリッチな層も多かったようですが、手前どもにとっては未来永劫、そうした大盤振る舞いは夢のまた夢のようであります。

出かけたと言えば、鹿児島方面への「日帰り弾丸ツアー」(5月3日)のみ。後は葬式後の家のあと片付けなど、それこそ雑用に追われる日々でした。

唯一の息抜きはサウナ風呂と寝る前に飲むアルコールくらい。家族が寝静まった頃合いを見計らって、風呂帰りにコンビニで仕入れてきた缶ビールでのどを潤しながら無聊を慰めていました。

つまみは、普段は滅多に食べさせてもらえない缶詰類。まずは無難なところからと、「シーチキン」に箸をつけ、次いでパック入りの「絹ごし豆腐」。

昼間の肉体労働のせいかビールの味がやけに美味い。ただ、そのうちに飽き出して、お次は芋焼酎。大きめのコップにカチ割り氷を山のように積み上げて25度の原液を流し込む。

2杯、3杯…と続けているうちに、自分でも酔い始めているのが判ってくる。「いや、ちょっと待て!『たこわさび』のことをすっかり忘れていたぞ」と、ほろ酔い気分でビニール袋からその包みを取り出す。

「わさび」は代表的な日本料理の材料だし、「たこ」と言えば諸外国では一部を除いて「悪魔の使い」のように忌み嫌われているので、当然「たこわさび」は明らかな日本製だと信じつつ口に運んでいた。

ところが、ラップに貼り付けられていたラベルの裏書きを酔眼朦朧としながら読んでいるうちに、驚きを通り越してワナワナと震え出してしまった。何一つ日本産の原料が無いのだ。

まず「いいだこ」からして違う。どういうわけか、その産地は「ベトナム・タイ」と2か国の国名が記されている。「茎わさび」はインドネシア産。そして、真っ赤な輪切りの「唐がらし」は、その名の通り中国産であった。

筆者の食欲はこの時点ですっかり萎えてしまった。事もあろうに、「たこわさび」という、恐らく日本人しか手を出さないような酒肴の正体がすべて外国産の原料だったとは…。

別にメーカーや小売りの関係者に罪はないし、責められるものでない。だが、「TPP」交渉の遥か以前から、すでに日本人の舌が外国産の原料で飼い馴らされているのかと思うと、正直ゾッとした。

【教訓】連休、平日に関係なく地元産の旬のモノを食べましょう!