2014/06/14

皆さんの箸はお幾ら?…私のは2万円の一生モン

ヒンシュクを覚悟して本日は自慢話を少々。世の中にゼイタクの種類は数あれど、これほどのゼイタクもそうざらにはあるまい。

のっけから変な書き出しで恐縮だが、とにもかくにもここ数日、軽い「興奮状態」が続いている。それもこれも、この一膳の「箸」(はし)のせいだ。

値段を聞いて驚くなかれ。ナッナント!2万円もするのだ。もちろん、そんな「高級品」を自分でなど買うはずがない。タネを明かすと、さる高貴なお方からの「頂き物」なのである。ガッハハハ~。

下さったのは、大手事務機器メーカー「内田洋行」(東京)の元社長・久田仁さんご夫妻。さらに明かすと、同社を定年退職後、3年ほど前に里帰りして弊社で働いてもらっている高木嶺一先輩のお導き、というわけだ。

久田さんご夫妻は先月下旬、三泊四日の日程で島原半島入りされ、観光名所ばかりでなく様々な施設なども視ていただいた。筆者は仕事の都合でご案内できなかったが、チャッカリ夕食だけは二度もご一緒に。「箸」はその時に突如飛び出てきた〝副産物〟なのである。

きっかけとなったのは、日本を代表する「ゆるキャラ」としてすっかり有名になった『くまモン』の生みの親・小山薫堂さん(脚本家、天草出身)が著した一冊の新書本(幻冬社刊)。

作品名は『考えないヒント』。何とも人を食ったタイトルだが、これがすこぶる面白くて、走り読みしたばかりの筆者がわけ知り顔で「何でも東京には1万5千円もする箸があるそうですね?」と話をふったら、すかさず奥様が「知ってる!前に住んでいた家の近く!」と驚くほどの好反応。

一瞬、こちらがたじろいでしまったが、話はトントン拍子に進んでしまって、ついには先日、厚かましくも頂戴してしまったのだ。少しだけその「箸」の紹介をしておくと―。

作っているのは東京・佃島の「漆芸中島」。伝統ある江戸漆の職人さんだ(11代目)。小山さんは本の中で「バラックみたいな…」と紹介しているが、久田さんのお手紙にも「トタン葺き云々」とあった。余談だが、値段が違うのは小山さんが買った時より三割方値上がりしている、ということだろう。

いずれにしても、これで「一生モンの箸」はゲットできた。後は肝心のメシのタネをどうするかだが、商売柄、これはもう何とかアイデアなんぞを捻り出して一所懸命働くしかない。

てなわけで、現在の日付けと時刻は6月14日午前5時50分過ぎ。家人に言わせると、筆者は「箸にも棒にもかからぬバカ亭主」だそうだが、それなりに頑張っているつもりなんですけど…。

【追伸】本当は写真を掲載したいところだが、余りにももったいなくて、まだ箱から肝心の中身を取り出せないでいる。(笑)