2014/06/17

どちらも野口雨情作…『島原小唄』&『多比良小唄』

福岡市在住のとある男性の方から先日、「昭和16年7月2日付けの島原新聞を読みたい」との連絡(メール)を受けた。

それによると、氏は現在67歳だが、現役のグラフィックデザイナー兼デザイン墨道家(?)として活動中、とのこと。

〈フムフムなるほど…〉などと文面を読み進めているうちに、その世界で「確たる足跡」を残しているなかなかの人物(・・)であることが判って些か驚きを隠せないでいる。

【その1】JAXAとNASAが共同で取り組んだ、国際宇宙プロジェクト気象衛星「DPR」のロゴデザイン。【その2】「ジャパネットたかた」の社名ネーミングとロゴマーク【その3】西鉄路線バスのデザイン(今年の色彩デザイン賞に輝く)…などなど。

ただし、それはあくまでも「まえふり」であって、冒頭記したように、「本命」は今から73年も前の本紙の写し。これまでなら島原図書館をご案内して済ませるところだが、昨年3月に市教委が実施した「見出し検索システム」のおかげで、さほど労せずしてご所望の記事と遭遇することが出来た=写真

さて、そこに記載されていた題材とは?驚くなかれ、北原白秋や西條八十とともに「童謡界の三大詩人」と呼ばれた野口雨情ではないか!

記事では、野口が創作した『島原小唄』と『多比良小唄』の全詩とともに、当時の植木元太郎市長(島鉄初代社長・衆議院議員)と関係者の記念写真が掲載されている。

つまり、そのうちの一人が、連絡を下さった方のお父上(明治44年生まれ、95歳で大往生)だということだ。何はともあれ見つかってヨカッタ。早速お送りしよう。

【追伸】この方は今も時々、墓参を兼ねて帰島されているとの由。島原半島のイメージアップに向けて何かデザイン的なアドバイスをいただけないものだろうか…と、個人的には思う。