えっ、今だけ45円!?…喜び勇んで買ったけど…
過日、某コンビニ。「今だけ45円」の惹句に引かれ、小躍りしながら醤油ラーメン5個入り×2セットを買物カゴに放り込んだ。
同時に頭の中で割算を開始。〈えーと、45÷5=9だから、えっ、1袋たったの9円か!?〉。脇の方を見やると「定価61円」の表示があった。
〈この際、ぜんぶ買い占めようか…〉との不埒な考えがよぎったが、〈皆さんにも幸せのおすそ分け〉ということで、そのままレジに進んだ。
ルンルン!支払いはいつものプリペイドカードで済ませ、家路を急いだ。そして着くなり、「今日はやっちゃ儲けたバイ!」と息せきって家人に報告。
が、反応は今いち。そこで詳しい説明を試みることに―。「1セット61円でも相当安かとに、そいが45円ばい。よかか1個9円ぞ。買わんやちゃバ~カさ!」。
筆者のハシャギぶりを冷ややかに観察していた家人が次に取った行動はレシートのチェック。そして俄かに笑い出した。
「何の可笑しかとか?1袋9円ぞ!こがん得した買物はなかろもん!」。最初のうちは押し黙っていた家人だったが、態度を豹変させるのにさして時間はかからなかった。
「何ば言いよっとね。アンタが買うてきたラーメンは、1セット5個入りで45円×5。つまり、225円なんざんすよ。そんな計算もお出来にならないの、オホホ…」。
予想だにしなかった「ざーます弁」まで飛び出てきて、大いなるショック!本当にもう〝立つ瀬〟がないとはこのこと。
ところが、この「45円ラーメン」が予想に反してバカ美味!麺のシコシコ感といい、スープの味といい、近年稀にみる〝傑作〟だったのである。
もとより典型的な文系人間で、「数学」と言うより「数字そのもの」にからきし弱いのが筆者の特徴。
したがって、こうした読み違えは〝日常茶飯事〟。でも、さすがに今回の一件は恥ずかしい限り。
「朝三暮四」(諺)のその意味は、サル並み知能の筆者の実態を照らしている。