2010/03/31

長持ちした今年の桜…新聞少年の働く姿に感動

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

今年の桜は「寒気」のせいで随分と長持ちしているよなぁー、などと感心していたら、昨日付け(30日版)の『天声人語』欄に、格調高くその事が取り上げてあった。結果、「書く気」が失せてしまった。

しょせんは「知の厚み」が段違いなのだから、わざわざ落胆することもないのだが、久しぶりに早起きして構えていただけに、ウーン残念!まあ、仕方ないか…。

ただ、早起きは三文の得で、随分とすがすがしい気分を味わえたのも事実である。東の空から昇ってくるお天道様の勇姿をしっかりと拍手を打って拝み、東堀端を起点に、時計とは逆回りにゆっくりと徒歩。

商高前の桜並木はまだまだ現役続行中!九電前まで来ると、新聞配達の少年がビニール袋に入った新聞紙を重そうに抱えて、ポストに差し込んでいた。

よく見ると、折込チラシの表面は「桜色」をした弊社の番組表ではないか!こんな年端もいかない少年が早朝から懸命に働いているというのに、嗚呼、俺は一体何をさぼっているんだ?

情けないやら、嬉しいやらで不覚にも涙ぐんでしまった。頑張れよ、少年!オジさんも今日から心を入れ替えてしっかり頑張るからね、と改めて心に誓った。

さて、今日から新しい年度の始まりである。よくよく考えてみると、昨年の今頃は「年度賀状」というのを作成して、ひとり悦に入っていた。確か、何通か返信が来たが、何年経っても「定点観測」の身には、「新天地」でのフレッシュな気分は味わえない。

時々「理不尽」にさえ思うが、考えてみれば、引越しの手間&暇も大変だろうから、まあ「オアイコ」と言えないこともない。そう、俺は結局「見送るだけ」の人生なのだ!?

〈汽車を待つ君の横でぼくは時計を気にしてる。季節外れの雪が降ってる。「東京で見る雪はこれが最後ね」とさみしそうに君がつぶやく…♪〉

イルカが情感たっぷりに「別れ」を唄ってから早三十余年。今そのメロディラインを聴いても、少しも古臭さを感じないのは、やはりこの歌が「名曲だ」という証拠であろう。

私事だが、数日前までは東京から甥っ子がやって来ていて、我が家も随分と賑やかだったが、その姿が見えなくなった今はまるで火が消えたような静けさだ。正直、寂しい…。

贅沢なようだが、やはり家には、年寄りばかりでなく、子供(赤ちゃん)が居たほうが楽しいに決まっている。最近は早く「孫」の顔が見たいとさえ思うくらいだが、まだまだ子育ての大役が残っている。

見送りで出かけた長崎空港。琴の海に沈む夕陽と対峙するかのように、東の空にはまん丸の満月。願い事も、迷い事もほどほどにしなければ…。桜も散り始めた。


2010/03/25

「女優」を前にタジタジ…宮崎香蓮さんの活躍に期待!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「女優」とはかくも美しき存在(もの)なのか!昨夜、小職が進行役を務めている『ターニングポイント』のゲストに宮崎香蓮さんを招いてつくづく実感した次第。

今さら説明も要すまいが、香蓮さんは宮崎康平&和子さんご夫妻のお孫さん。さらに平たく言えば、FMしまばらの人気パーソナリティ「しゅんちゃん」こと宮崎春而さんと、千絵さんの娘さんである。

現在、島原高校の1年生。平成18年の「第11回全日本美少女コンテスト」で見事!演技部門賞に輝いたシンデレラガールで、大手芸能事務所のオスカープロモーション(東京)に所属している。

今回、特別に「出演」をお願いしたのは、他でもない香蓮さんが「主役」を務める映画が、近々公開されることから。タイトル名は『育子からの手紙』。

原作は副島喜美子という主婦作家が著したノンフィクション。ガンと戦う一人の少女の逞しくも切ない生き様を見事に描き出している。筑摩書房刊。

香蓮さんが演じるのはヒロインの増岡育子役。もともとは運動能力にすぐれた活発な少女だったが、時の経過とともに病魔に冒されていく…。

「なぜ私だけ?」。思い悩む育子と両親。たまたま同じ病室に入ったことがきっかけとなって親しくなった著者役を、原日出子さんが好演している。

地元の皆様には、全国公開に先立って27日から31日まで島原市内で開かれる「特別試写会」を是非ご覧になっていただきたい!ちなみに、会場は一番街アーケード「ビジーホール」(旧・水都88)。入場料千円。一幕1時間45分で、計28回の上映。チケットは同事務所ほか、加盟各店で扱っている。

冒頭の話に戻る。一口で「女優」と言っても様々なのは分かりきった話ではあるが、女優宮崎香蓮の最大の特徴は、「美しさ」を縁どった「可憐さ」ではなかろうか。

とにかく「一挙手&一投足」すべてが可愛らしいのだ!(嗚呼、段々バカボンのパパのような口調になってきた)。打合せの時には恥ずかしさもあって余り正視できなかったが、いざ「本番」になってライトの当たったその輝かんばかりの笑顔をみたら…。

熱心に話を聞いていて、感心したことも多々。とにかく、考え方がしっかりしている。とても16歳とは思えないほどだ。

通常なら、芸能活動を展開するには東京を中心に考えてもよさそうなものだが、「将来は大学に進みたい。そのためには、地元の学校でみんなと一緒に勉強したい」とキッパリ。

島高の校是が「文武両道」であることは有名な話だが、香蓮さんは歴史ある「合唱部」の主要メンバーでもある、という。改めてその存在を前にして、康平先生が作詞された「校歌」の一節、一節を吟味している。素晴らしい!


2010/03/19

福岡の話を東京で?…目指すはハイパーローカル!!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

先週末、福岡で聴いた毎日新聞社元常務、河内孝さん(慶應大学講師)のセミナーでの講演はすこぶる面白かった。何も福岡での話を東京で持ち出すこともあるまいが、「ネタ不足」の胸中をどうぞお察しいただきたい。

同セミナーは、コミュニティFM局の集合体である「JCBA」という組織の九州支部が主催したもので、今回は特別に中国支部も加わって開かれた。各局の経営陣や制作担当者など約百人が参加。

九州支部長は元久留米市長の白石勝洋さん。少しややこしくなるが、元々同市内のFM局の代表は、大手運輸会社「久留米運送」のオーナー社長(二又大榮さん)が務められていた。

その社長の後任が今年1月の選挙で当選したばかりの現在の久留米市長、楢原利則さんで、楢原さんの後任社長が白石さんという相関図である。

筆者は二又さん時代から知遇を得て色々とご指導をいただいている立場だが、現在の白石社長も殊のほか親しく接して下さるのでとても有難い。それもこれも「島原」という地力(ちりょく)のお陰だと改めて認識している次第だ。

冒頭の河内さんの話に戻る―。同氏はワシントン支局長などを歴任した「国際派ジャーナリスト」としても有名だが、最近は新聞&テレビ業界の行く末を案じる「経営アナリスト」としても活躍中。

そうした「予備知識」もあって、一体どのような話をされるのだろうと期待して臨んだ講演会でもあった。結果は、お世辞なんかでなく「素晴らしい!」の一言。

ただ、これは裏を返せば、「現在のマスコミ界は確実に崩壊の道程をたどっている」ということでもあり、「震撼とした」のも一方で事実である。

その「要因」を為しているのは、他でもない「インターネット」(ブロードバンド)の出現だ。聞き慣れた言葉だが、同氏はその存在を「21世紀の産業革命」と表した。

しかし、だからと言って、「自壊の道」をそのまま突き進んでいくほどマスコミ界は愚かではない。今後は各種通信メディアとの「合従連衡」が間違いなく進んでいく、との「預言」も。

では、コミュニティFM、さらにはケーブルテレビなどといった「地域メディア」はどうなっていくのか?同氏は今後の目指すべき方向性を「ハイパーローカルで行け!」と、目指すべき路線を示唆。

セミナー後の懇親会で歓談する機会をいただいたので、思い切って話しかけてみた。「先生は昭和19年生まれですよね。ワシントン支局時代はTBSの田近東吾さん(島原市出身)とご一緒ではなかったですか?」。

これで一挙に打ち解けた。やはり持つべきものは古里!俄然「ハイパーな気分」になれて、良かった、良かった!


2010/03/18

人間は「素」が一番!…東京ももうすっかり春です

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

午前9時前に会社を出て、羽田に着いたのは午後の1時前。さらに目的の都心部に向かえば、乗り換えを含めて、小1時間を要する。遠い、遠いよなぁー、やっぱ東京は…。

平均すれば、だいたい2か月に1度の割合で上京しているのだが、気のせいか、最近は機内で地元の顔見知りの方と出会うことが少なくなったような感じだ。どうしてだろう?

今回の「出張目的」については、まだ「準備」の段階なので明らかにできないが、実現すれば地元にとって「グッドニュース」であることは間違いない。さあ、フンドシのヒモを締め直して頑張ろう!

と言っても、実際にフンドシを愛用しているわけでもないので、ズボンのベルトをきつくするしかないのだが、これが何とも心もとない。肥満の方なら良くお分かりだと思うが、歩いているうちに、ズボンそのものがズリ落ちてしまうのである。

一流のビジネスマン気取りでキャスター付きのバックを転がし、海老蔵ばりに「目力」を発散させながら歩いているつもりだが、背中のリュック、肩のパソコンバッグに加え、土産の紙袋を重そうに両手に提げている様は、どう見ても「お上りさん」そのもの。

さらには、駅の造り次第では、キャスター機能は不全に陥り、「エイ!ヤー!」の掛け声もろとも階段を駆け下りる(昇る)場面もしばしば。とてもズボンのベルト位置なんか気にしている余裕なんかない。

これが九州内であれば大概が車での移動となるので、さほど気に留めることもないのだが、東京の場合(大阪等でも同じことだが…)はそうはいかない。その点、首長さんのように秘書役を同行できるような立場の方が羨ましい。

まあ、そんなことは「叶わぬ夢」なのであるから、ここはひとつ自力で歩き回るしかない!そう自分自身に言い聞かせながら人通りの多いスクランブル交差点を渡っているのだが、この季節、筆者と同じようなぽっと出の「田舎モン」も多いようで、時折ぶつかりそうになる。

しかしながら、東京の街ももうすっかり「春」の陽気だ。チェックインを終えたばかりのホテルの窓から眺めるリクルート本社ビル(新橋駅近く)の向こうには、うっすらと「春霞」が漂っている。

さあ、この原稿を書き終えたら「都会人」に変身するぞ!?キャスター付きのバッグも、パソコン類も部屋に置いて、颯爽とビジネス街に繰り出そう。背筋をピッと伸ばして、意識して大股で歩けば、少しは様になるかも知れない…。

ただ、約束の時刻までにはまだ少し時間がある。立ち食い蕎麦にしようか、それともファストフーズ?気付いたら、またズボンの裾がだらしなくズンダレている。やっぱ、人間は「素」が一番か!


2010/03/17

島原は〃食の宝庫〃…東京でどう化けるのか?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

もとより乏しい知性ゆえ、「ブルーマンデー」(宿酔)から3日もすれば、書くネタが尽きてしまう。結果、愛用のパソコンを前に〃右往左往〃の体たらく。

これではイカン!と新聞を何紙か繰ってはみるが、狼狽している時に限って〃ヒント〃になるものが見つからない。気分転換に、と外に出てスポーツ新聞を開けば、プッツン女優、沢尻エリカの大特集。

現在23歳だというが彼女だが、映画『パッチギ!』で見かけた当時と比べれば、なかなかどうして〃大人の色香〃が漂っているではないか!?

いや待てよ!誰かに似てるぞ?しばし〃沈思黙考〃してたどり着いた結論は、吉本興業所属のお笑いタレントJとド派手な結婚披露宴を開いた挙句に離婚した、万年大女優候補(?)藤原紀香のような顔立ちではないか。

まあ、そんなことはどうでもいいが、20歳を過ぎた辺りの〃女優さん〃はおしなべて美しい。輝いている!と言ってもよい。ほぼ同じ年齢の蒼井優しかり、上戸彩しかりである。

しかし、美しいばかりの女性では、映画も、舞台も、そして世の中も成り立たない。脇役あってこその主役である。もっともこれは、男性についても言えることだが…。

今日は出社早々、本業そっちのけ、といった感じで、慣れない〃食材〃の買い物に追いまくられた。大切な東京の取引先から頼まれた案件だけに、断るわけにはいかなかったのだ。

「一体俺は何をしているんだろう?」という素朴な疑問を抱えたまま、あっちの店、こっちの会社と、それこそ〃分刻み〃で飛び回ってきた。そこで如実に感じたことは、島原半島の〃食材〃の豊富さ。

これはもう実際に経験をした者でなければ理解できない〃感覚〃だろう。とにかく、誇張なんかでなく、「何でもあるぞ!」といった品揃えなのである。

特段、自分の財布から出すわけではないので、随分と気前良く買いまくったのだが、手にした商品の大半は「島原半島産」の表示。もうそれだけでも十分に感動モノなのだ。

それでも安いもの。ダンボール3箱分の量を買っても、まだ1万円前後。「県民所得は下から数えて何番目。これではいかんだろう!」という厳しい指摘があるにせよ、近隣他地域と比しても、旨いモノに恵まれていることだけは確かな事実のようである。

さーて、明日からは東京出張(3日間)である。本日クール便で送った地元産の食材が、魔法の料理人の仕掛けを通じて、どう化けて現れてくるか!

発送した品目はすべて〃旬〃のモノばかり。前述の女優陣に例えれば、デビュー前の初々しさで溢れている。果たして沢尻となるのか、それとも蒼井&上戸だろうか?プロデューサーの手腕に期待しよう!


2010/03/16

エイボン川を見よ!…「地力」を支えるのは「知力」

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

肌寒い日が続いているが、我が社前の音無川沿いの桜の老木もいよいよ開花を始めたようだ。さあ、これから出社が楽しみ!

さて、弥生三月と言えば、「別れ」と「旅立ち」の季節でもある。卒業を境に進路はくっきりと分かれる。古里に残る人、離れる人…。いつもながらの様々な〃人間模様〃。

〈恋人よ僕は旅立つ東へと向かう列車で♪〉と男が言えば、女は〈都会の絵の具に染まらないで帰って♪〉と切ない胸の内を明かす=太田裕美『木綿のハンカチーフ』。

幸か不幸か、そうした局面に出合う間もなく、半世紀余が過ぎた。一時期、都会で暮らしたことはあるが、塗られかけた〈絵の具〉はもうとっくの昔に剥げ落ちてしまった。

代わりと言っては何だが、今では古里の海、山、川…果ては一木一草に至るまで、愛おしくてたまらなくなってきた。「よくぞこの地に生まれ(育ち)けり!」の心境である。

10日ほど前、何気なく視ていたテレビ番組で、ニュージーランド(南島)の都市「クライストチャーチ」を紹介していた。眺めているだけで〃旅心〃がくすぐられると言うか、それはそれは綺麗な街並みであった。

人口規模は40万弱。街中至る所に緑豊かな公園が整備され、湧き水を源泉とする「エイボン川」がゆったりと蛇行しながら流れていた。

日本では岡山県の倉敷市(昨年、訪問した)が「姉妹都市」だというが、映像という側面は差し引いても、「景観美」においては、残念ながら足元にも及ばない、といった感じがした。

何より目を引いたのは「エイボン川」の佇まい。そこで全てを映し出しているはずもないが、水の透明度は「世界一、二位」とまで評価されているほどだ。

山高きが故に尊からず - 。川だって広いだけが取り柄ではないはず。一見「小川」としか表現のしようがない程の規模だが、得も言われぬ〃存在感〃は圧倒的だ。

ところで最近は、以前ほど「地域起こし」という呼び声を聞かなくなった。ただ一方で、「中央集権」に対義する「地域主権」という言葉が生み出され、所々で「政争の具」として使われているような気もする。

まあ、それは個々人の受け止め方の問題であるから、殊更に言い募る問題でもなかろうが、最近とみに思うのは「地力」(ちりょく)のこと。

ごく簡単に言い換えれば、その「地」に備わった元々の「力」のことだから、これはもう抗いようのない「実力」とも言えよう。果たして、島原(半島)の「地力」とは一体…。

念願の「世界ジオパーク」への加盟が認められてはや半年。その「地力」を発展させるための人間の「知力」は足りているのだろうか?音無川は今日も無言のまま流れている。


2010/03/15

貴方はブルーマンデー?…〃窮地〃に追いやられる酒飲み

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

雨に風!文字通り「春の嵐」の様相である。加えて鼻腔の具合極めて悪く、「痒い」を通り越して、「痛み」すら感じる。

そんな状況(心境)で迎えた週初めの月曜日。これが「ブルーマンデー」でなく、何であろうと思っていたら、世の中には色んな人がいるものだ。

実名は明かせないが、安中地区で暮らすMさんは「月曜が来るとワクワクする」そうだ。理由を尋ねると、「今日からまた新たなスタートだと思えば、それだけでも楽しいじゃないですか!」と、まったくもって屈託がない。

そのアッケラカンとした生き方が、炎天下の日射しのように疎ましくもあり、羨ましくもある。余談だが、Mさんは「月曜の夜は無性に酒が飲みたくなる」と豪快に笑い飛ばす。

芥川賞作家、開高健の小説に『青い月曜日』という作品がある。もうすっかり筋立てなど忘れてしまったが、そのまま英語に直訳すれば「ブルーマンデー」(宿酔)である。

宿酔、すなわち二日酔い。そうだ!鼻の具合が悪いのも、仕事にいまいち気乗りがしないのも、すべては身体の芯にすっかり染み付いてしまった「アルコール」のせい(精?)なのだ。

つらつら思い起こせば、このところ「酒浸り」の毎日だ。主義として「晩酌」はしないが、その代わり外で沢山いただく。「せめて『酒休2日制』を!」などと医者から提案を受けるが、これがなかなか思うに任せない。

高血圧もメタボも、すべて責任は自分にある。それは重々承知しているつもりだが、〈わかっちゃいるけど、やめられない〉というのも、ある意味「人生の真実」でもある。

宿酔の朦朧とした頭で、そんなこんなを思い浮かべながら拙稿にむかっているうちに、昨朝(14日)福岡から帰ってくる途中、車内で読んだ読売新聞のことを思い出した。

それによると、大手家電メーカーの東芝がヘッドホン型の「集中度(やる気)測定装置」の開発に成功した、というのだ。価格は、専用ソフト込みで2万円前後とか。

「脳」の研究はすでに各方面で進められており、それだけ考えれば特段驚くに値しないのだが、これほどの低価格帯で、お手軽に「やる気の有無」が判明される事態は、何やら薄ら寒い気がしないでもない。

もちろん、主たる使用目的は「医療分野」であろうから、大いにその方面での利活用については期待したいとは思うが、いちいちこの機械でもって「心の中」まで覗かれるのも嫌だなぁ。それとも、「アルコール検知器」のように、すんなりと一般社会に溶け込んでいくのだろうか。

かつて、東芝のCMソングは〈光る、光る東芝〉だった。今度は〈縛る、縛る - 〉か。いずれにしても酒飲みには住み辛い方向に進んで行っているようで…。


2010/03/12

3月12日は「財布の日」…あなたはどっち派ですか?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

FMしまばらの朝の放送を聴いていたら、「3月21日は語呂合わせで『財布の日』ですよ」とパーソナリティの酒井聖実ちゃんが言っていた。確認しようか、と本棚の関連本を探してみたが、ない!慌てて机上の書類の山をひっくり返してみても、見当たらない!困ったものだ…。

幾度か講演を聴いたことがある村上力さん(ハート・アンド・ブレイン・コンサルティング)によれば、「人がモノを探す時間は1日平均で7分間。積もり積もれば大変なロスになる」という。

その上で村上さんが説くのは「整理・整頓」の大切さ。「『整理』とは、要るモノと要らないモノを仕分ける作業。『整頓』とは、元あった場所にきちんとモノを返すこと」。簡潔にして的を射たご指摘である。

さて、「財布」の話。筆者が現在愛用しているのは、二つ折りのマネークリップ方式。もう随分前にヨーロッパに出かけた際に、パリのシャルル・ド・ゴール空港の免税店で買い求めたものだ。

色は黒。いわゆる「高級ブランド」ではないが、なかなかの代物だ。もう所々が傷んで、糸がほどけたりしているが、愛着この上ない。

二つ折りの利点は、無造作にズボンの後ポケットに突っ込まれること。長財布と違ってはみ出る部分が少ないので、滅多に落とすことはない。

逆を言えば、時々は落としているということだ。ところが、余り現金が入っていないことと、住所、電話番号、名前を書いたシールを貼っているので、必ず帰ってくる。

「難点」と言えば、膨らみすぎること。ただでさえ〃きつめ〃の背広の内ポケットに入れておくと、やたらとオッパイの辺りが息苦しい。やはり背広には長財布が良く似合う。

いつだったか忘れてしまったが、海外旅行のお土産にダンヒルの長財布を頂いたことがある。名刺入れでさえ軽く一万円を超えるくらいだから、相当値の張るモノに違いない。

ところが、その〃高級品〃をこともあろうに自宅のトイレに落としてしまったから、さあ大変!前夜、酔っ払った状態で用を済ませた後、立ち上がった際に落とし込んだものらしい。

翌朝、宿酔の頭を抱えながら布団にうずくまっていたら、何やらトイレの周辺が騒がしい。まだ小さかった三男坊が「汚くてたまらない!」といった表情で財布の端っこを摘まみながら枕元まで運んできた。

中身を調べてみると、どういう訳かその時に限って万札が何枚か入っていた。「サイフ」ならぬ「ワイフ」が奇声を上げて責め立ててきたが、価値に変わりはないではないか!?

その後、そのダンヒルは綺麗に水洗いされ、次なる〃出番〃を待っているのだが、市場に出回るチャンスをなかなか見出せないでいる。「運の付いた財布」、誰か要りませんか?


2010/03/11

MRIの検査で判明…とうとう脳まできたか…

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

周囲を見回せば「龍馬」「龍馬」…のオンパレード。まったく、それしか能が無いんかい?と、つい憎まれ口の一つも叩きたくなる自身「頓馬」な俺。

思い起こせば20年近く前の島原文化会館大ホール。噴火災害に喘ぐ島原&深江の激励に馳せ参じた、歌手&俳優の泉谷しげるさんの前座を務めていたのが、今をときめくNHK大河ドラマ『龍馬伝』の主役、福山雅治さんである。

すでに当時から、群を抜くルックスの良さで熱狂的な女性ファンを従えていたが、長崎市内の友人らから漏れ聞くその人物像はなかなか素晴らしいものらしい。一言でいうと、「苦労人だ」という。

やはり人間は一定程度「苦労」を経験しなければ、「一人前」にはなれない。人の痛みの分かる「人物」だからこそ、福山人気はこの先も続くであろう。

福山の話はこの辺りにして、泉谷バージョンに移る。『黒いカバン』というユニークな「語り歌」をひっさげて登場したのは筆者高校生の頃。それは単なる「コミカルソング」ではなく、反体制的な内容で当時の若者に大いに受けた。

代表作とも言えるのは『春夏秋冬』(昭和47年発売)。これはもう名曲中の名曲、不朽の名作である、と今でも信じて疑わない。しかし、本日取り上げようとしているのは『おー脳』という題の何ともヘンテコリンな作品だ。

歌詞の内容は「梅毒」にかかった男性の雄叫び風で、「脳にきた 脳にきた 脳まで出たよ おー脳…」と繰り返し続く。バカバカしいと言えばそれまでだが、断じて「梅毒」ではないにしせよ、症状が「脳」にまで現れると些か不安になってくるのも事実。

過日、持病ともなりつつある「高血圧」の原因を探るべく、某医療機関で「脳ドック」(MRI検査)なるものを受診した。実は何年か前に頚椎損傷の疑いで一度受けたことがあるので、大体の要領は分かっていた。

すべての金属類を外して、備え付けのパジャマをまとって診察台に。「30分程で終わりますから、その間は動かないで下さい」との注意を聞いて「マシーン」の中へ。

前回受けた時よりもベッド幅が狭くなっているようにも感じたが、それはこのところの「肥満」のせいだ、とすぐに納得。教えのままに、じっと時が過ぎるのを待った。

何せ、筆者の頭の中は「煩悩の塊」であるから、それがバレたら恥ずかしいなぁー、などとうつらうつらしているうちに検査は終わった。

後日、担当医の方から「血液検査」の結果とともに、「脳の現状」についてお話があった。「すでに何度か小さな脳梗塞が発生しています。特段、心配は要りませんが、今後は血圧を下げる努力をして下さい」。

そうか、とうとう「脳まできたか」。トホホ…。


2010/03/05

2010年・下世話な旅…「近鉄(こんてつ)」から「有家」まで

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

以前はさして興味もなかった一般紙の「訃報欄」だが、最近はなるべく目を通すようにしている。5日付の紙面では、近藤鉄雄元労働大臣の死去(享年80歳)を報じていた。

同氏は山形県選出の自民党の元代議士。一度もお会いしたことなどないが、たまたま大学時代の友人が「私設秘書」のようなものをしていた関係で、名前だけは知っていた。

息子さんは日経新聞の記者から政界に転じた、民主党衆議院議員の近藤洋介氏(44)。なかなかの逸材のようで、時おり民放BS放送の討論番組などで顔を見かける。

下世話な話で恐縮だが、「こんてつさん」(友人はそう呼んでいた)で憶えているのは、政治的業績よりも出始めの写真週刊誌が報じた「艶聞」の話。確かお相手は「うさぎ」とか言う赤坂の芸者さんだった。

もう30年以上も前のことだからスッカリ忘れてしまっていいのに、どういう訳か名前までシッカリ記憶している自分が悲しい。もっと他に頭の使い用があってしかるべきものを…。

ところで、今朝ほどは所用があって南島原市まで出かけてきた。知事選が終わってもう2週間ほどが経つのに、国道沿いには「地元から知事を」の大看板がまだそのまま据え置かれている。

一方、来月下旬に告示が迫った「同市長&市議選」の立候補予定者の名前を刷り込んだ看板類も、日増しにその数を増してきているようだ。まさに「出征前夜」(?)の趣きである。

これは常々感じている思いだが、「南島原」、特に「有家」という所は何とパワフルな町だろうか。知事の出生地であるのもさることながら、2人の県議も有家選出。さらに、次期市長選に名乗りを上げている3人もすべて「有家」の方々である。

言うまでもなく、南島原市は4年前、島原半島の「南目」と呼ばれる旧8町が合併して生まれた「市」である。地理的、あるいは人口規模的に見ても「有家」がその中心を占めているのは良く分かる。それにしても、だ。

ただ、くれぐれも誤解のないように言っておくが、これは同市における政治的な「寡占化状態」を批判しているのでは決してない。むしろ、「逆境」をものともしない、その「生命力」の強さに甚だ敬服しているのである。

ひょっとしてこれは「物書き」と言うより、「文化人類学的立場」からアプローチしてみる価値があるのかも知れない。いや、本当にそう思う。

帰途、議会棟などが置かれている旧有家町庁舎を訪ねた。車を降りて正門のスロープを上り詰めた所の両脇に、「水神」「土神」の標柱とともに、立派な「柘植」(たぶん?)の大木が植え込まれていた。

それが何を意味するものか皆目見当もつかないが、俄然興味が湧いてきたのも事実である。


2010/03/03

無事こなした初仲人!…「初市」は三寒四温の中で

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

伝統の「島原初市」(霊丘公園会場)が3日、開幕した。10日まで。この催しを経てはじめて、城下町シマバラに本格的な「春」がやって来る。

例年のことだが、期間中はいつも天気が悪い。季節の変わり目なので仕方のないことかも知れないが、やはり「初市」にも「雨」より「お日様」の方が良く似合う。

「三寒四温」(さんかんしおん)とは、この季節独特の気温の移り変わりを表す言葉だが、そのお説の通りに、このところ「冬日」と「春日」が交互に訪れている感じだ。

それにしても、「正確無比」とも言うべき自然のメカニズムには畏れ入る。「肌感覚」で言うとまだまだ「冬」なのに、庭の杏の老木は早くも淡いピンクの花びらを咲かせ始めた。

一方、冬枯れ状態だった山椒の枝からは濃い緑色の芽が一斉に吹き出し始めているし、市内あちこちで見かける木蓮の花は今や満開である。

そんな季節の移ろいに目が向いてくるのも、筆者自身が年をとった証拠であろう。逆を言えば、若い頃には「花」や「草木」、ましてや結婚式の「仲人」なんぞに一切興味はなかった。

ところが、どうだろう…。老眼鏡をかける年齢になって、やっとこさ「金銭」や「地位」「勢い」だけでは測れない「物事の価値観」が少しは分かるようになってきたつもりだ。

先日、生まれて初めて「仲人」という役割を仰せつかった。しかも、2日間連続で!振り返ってみると、通常これまでの祝辞では味わえなかった「重圧」を感じたのも事実である。

それは「喋れる」とか「喋れない」とかいった類いのものではなく、「言葉」、いや「立場」の重みと言ってもよい。

当然ながら、披露宴に先立って行われた式にも参列させていただいたのだが、必要以上に緊張しているのが良く分かったし、「乾杯」の音頭もやや上ずっていたように思う。

ただ、「救い」だったのは通常の「礼服」(洋装)でなく「袴姿」(着物)でその場に臨んだこと。何せ、名にしおう典型的な日本人の体型である。もう、着付けの段階からスタッフ皆さんの信頼の厚さ(?)は抜群だった。

普段は滅多に立つことのない「姿見」に映し出される「裸の大将」のような己がスタイルをしみじみと眺めては、紛れもない旧式日本人であることをいやが上にも納得。同時に、歳月の残酷さを呪った。

続いて、機械仕掛けの人形のように白足袋を履き、出っ張った上腹の回りを幾重にも帯で縛られた。正直、息苦しい感じもしたが、改めて仕上がり具合を確認したら、なかなか良い出来ではないか!?

そうして臨んだ2回の本番。大過なく役目を果たせて一安心。「俺がこうして仲人出来たも、当たり前田の貸衣装(のおかげ)!」といった感じなのである。


2010/03/01

通り過ぎた冬季五輪…真央ちゃんガンバッテ!!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

公私にわたる雑務で駆けずり回っている間に、とうとうバンクーバー冬季五輪が終わってしまった。まともに腰を据えて観戦したのは女子フィギュアのショートプログラムくらいで、世間一般の盛り上がりとはかけ離れて、すーっと流れていった感じだ。

それでも愛ちゃん、真央ちゃん、美帆ちゃん…と「スター」の輝きを放つ選手の顔立ちだけは良く覚えていて、自分で言うのも何だが、冬季スポーツの本質を見ようとしない、浅薄なオヤジウォッチャーだ、と些か反省もしている。

日本で最初の冬季五輪が開かれたのは、1972年(昭和47)の札幌大会。筆者、高校2年生の時だった。学校図書館のテレビにかじりついて「日の丸飛行隊」(笠谷・今野・青地)によるメダル独占!(70メートル級ジャンプ)に狂喜したことを今でも良く憶えている。

今回の女子フィギュアは「キム・ヨナVS浅田真央」の19歳対決で話題をさらったが、札幌では「ジャネット・リン」という陽気なアメリカ娘が大変な人気を呼んだ。

残念ながら、フリー本番の演技では尻餅をつくアクシデントもあったが、こぼれんばかりの笑顔で堂々の第3位に食い込んだ。

彼女はその容姿の可愛らしさから芸能雑誌のグラビアを飾り、テレビCMにまで引っ張り出されていた。まさに「銀盤の妖精」そのものであった。

その頃、学校近くの友人の部屋を訪ねると、等身大の天地真理のポスターと並んでジャネット・リンが大きな口を開けて微笑んでいた。改めてその人気の凄さを実感したのだが、趣味ではなかった。

というのも、周囲が「リン」「リン」…と叫べば叫ぶほど、当時の筆者はオーストリアの「シューバ選手」の気品溢れる大人の演技に魅かれていたからである。事実、金メダルは彼女の手に落ちた。

それから40年近くが経って、少し例えに無理があるのは承知しているが、今回の「19歳対決」の構図もややその当時に似ているのではないか、と個人的には考えている。

キム選手はどう見ても、真央ちゃんより大人。それが演技の構成によるものかどうか知れないが、とても同い年とは思えない「落ち着きぶり」が魅力でもあるし、少々嫌味たらしくもある。

その点、真央ちゃんの挙措振る舞いにはまだまだ「幼さ」が色濃く残っている。そこがまた彼女独特の大きな魅力でもあるし、キム陣営にとっては、得体の知れない「脅迫感」と重なって伝わっているのかも知れない。

関係筋によれば、2人は大の仲良しだとも言うし、4年後のソチ五輪(ロシア)での「23歳対決」が楽しみである。今度こそ真央ちゃんが晴れの「金メダル」に輝きますように!