2009/05/30

婿養子で必ず成功!!…名前に関するよもやま話

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

古くはアーメン、ソーメン、冷ソーメン。そして最近ではラーメン、つけ麺、僕、イケメン。自称「二枚目」の狩野英孝が登場して随分と経つが、笑いの質としては悪くはない。

こうした「語呂合わせ」の類いは他にも沢山あるので一々取り上げるわけにはいかないものの、身近な話題となると、つい身構えてしまうのも〃人情〃というものだ。

先日、別府出張から雲仙経由で帰っていたら、俵石展望台を過ぎた辺りで、ながせや社長の古瀬寛二さんから〃飲み会〃へのお誘い。「何しよっと?早よ出て来んね。網元に居るけん。みんな待っちょるよ」。

知らない間柄でもないので特段〃不思議〃でも何でもないのだが、唐突の感が否めなかったので気のない返事をしていたら、「あたんな今度〃カンジ〃ばない」との由。

一瞬何のことか分からなかったので「カンジはあたんじゃろもん」と答えたら、「バカ言うな!!今日島原法人会の総会のあって、あたんが新しか〃監事〃に選ばれたったない」と教えてくれた。

そう言えば少し前に、会長の宅島壽雄さん(県商工会連合会長)から島鉄の会議か何かの折に、「法人会ウンヌン」という話があったような気もする。その事を思い出して、ようやく合点がいった次第。

「カンジ」という名前でまず思い浮かぶのは、県議会議員の加藤寛治さん。それから北田物産社長の北田幹二さん。いやいや、まだまだあるぞ!!前九州毛織常務の高瀬さんもカンジ(寛治)だし、綿屋社長の伊藤さんもそうだ(官治)。ついでに言うなら、東京にいる我が可愛い甥っ子も松川幹司という。

今話題の「漢検」ではないが、こんなに「カンジ」だらけになってしまうと、本当に迷ってしまうではないか???

ながせやの寛二さんによれば、「カンジ会」という親睦団体まであるそうで、何とも羨ましい限りだ。しかし、その伝でいけば、「マモル会」というのがあってもおかしくはない。どうだろう、西川完君?

ただ、そのネーミングだと「何とかを守る会」という使い方が多く、まかり間違えば〃政治臭〃さえ付きまといかねないので、止めておくか。

話は飛ぶが、ガキの頃の筆者のあだ名は「マーチン」だった。今でも同窓会などがあると、その名前で呼ばれることも多い。

ただ正直なところ、当時はこの「眞守」という名前が余り好きでなかった。もっと男らしい名前が良かったのに…などと悔やんだりもしていたが、年を経るごとに段々と〃愛着〃が湧いてきた。

3月ほど前に上京した折に、宿舎の品川駅前で姓名判断をしてもらった。その時こう言われた - 「貴方は婿養子に行けば必ず成功します!!」と。今ではその診断を固く信じている。


2009/05/27

臍(ほぞ)を噛むのは止めよう…島原半島は九州のヘソである

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

昨日は肥り過ぎが原因(?)で「つい口中の贅肉を噛んでしまう」というバカ話を書いてしまったのだが(どうにもワンパターンだなぁー)、今日は「臍(ほぞ)を噛む」という話から始めてみっか!!

説明するまでもなく「臍」というのは「ヘソ」のことで、自分の口では自分のヘソは噛めないから転じて、どう悔やんでもみても及ばぬこと。即ち、「後悔」の喩えだという。

同じく「臍」を使った諺に「臍を固める」というのがあるが、こちらは「腹を括(くく)る」とほぼ同義語で、堅く覚悟を決める際に用いる。

ヘソで思い出すのは、旧国見町長だった松尾耕之助さん(故人)が盛んに強調していた「皆さん、島原半島は九州のヘソなんですよ!!」という説。

最初に聞いた時は何のことやらサッパリ分からなかったが、「西の五島列島から北の対馬、南の大東諸島まで加えて、その枠に線を引いてごらんなさい。真ん中にくるのは島原半島ですから」との説明を受け、ようやく納得がいった。

なるほど、その伝でいけば、先ごろ愛野町の馬鈴薯畑で行われた「ジャガチュー」の企画はさらに面白みを増す。今後の発展にさらに期待しよう!!

生物は口から栄養を摂取できるようになれば、ヘソは〃無用の長物〃と化すが、何せそれまでは母体とつながる大切な、大切な〃命の絆〃である。ゆめゆめ疎かにできるものでもないし、またしてはならない。

それを称して医学用語では「臍帯」(さいたい)と言うのだそうだが、所謂「ヘソの緒」のこと。最近ではそれから取り出した「臍帯血」が白血病の治療にも役立っていると聞いて、生命の神秘さを思う。

ところで、吉沢やすみ作の漫画『ど根性ガエル』の主人公・ぴょん吉には確かヘソがなかったのではないか?まあ、どうでもいいことだが、五十路を超えた今でも登場人物の名前がスラスラ出てくるくらいだから、やはり相当な傑作であることに間違いない。

筆者が好きだったのは鮨屋の梅さん。よし子先生が大好きなのだが、一本気な性格が災いして、なかなか恋が成就しない。それでも諦めないで前向きにアタックを続ける姿には、勇気づけられるものがある。

同じく下町を舞台にした作品に秋本治さんの『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(略称・こち亀)があるが、主人公の両さんも似たようなキャラクターで大好きな男である。

ところで、腹回りが1㍍を超えると、ヘソの在り処(か)どころか〃同級生の息子〃を見つけるのにも随分と苦労する。これではもう、臍を噛もうにも噛みようがないではないか!?

梅さんも、両さんも失敗続きの人生だが、決して後悔しないところが素晴らしい。皆さんも臍を噛むのは止めにしましょう!!


2009/05/26

毎度バカげたお話で…日本人は「道」が大好き!!

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

昨日は「目は口ほどに物を言う」を枕に駄文を書き連ねてしまった。さーて、本日の枕は何にしようか…。ついでだから「口」で行くか!?

「口はわざわいの元」とは、所謂「舌禍」を戒める言葉である。まあ、口に限らず「筆」についても同様だ。何せ「筆禍」という言葉もあるくらいだから。

さて、その「お口」にまつわる件で、何ともバブリーな話を聞いて驚いた。ゴルフ後の歓談の中で出てきた「失敗談」の一種だ。

「私はこの歯の治療に、何と400万円も投じているんですよ」と苦笑いを浮かべる某経営者。すると、傍らのゴルフ名人が「私も随分と金がかかっていますよ」と引き取った。

幸い、筆者の場合は歯だけは丈夫で、たまに虫歯の治療とヤニ取りに出かけるくらいで済んでいる。ただし、「肥満」の度合いは外に向かって広がるだけでなさそうで、最近はよく口の中を噛む。

原因は内部まで垂れ下がってきた「贅肉」に違いない、と踏んでいるのだが、予防しようにも、ガムを控えるくらしか思いつかない。とにかく口中は傷だらけなのである。

話が横道に逸れてしまったが、歯の治療に400万円もかかったと聞けば、それはもうクラウンクラスの「高級車」が買える値段ではないか!?

今売り出し中のインサイトやプリウスであれば、ほぼ2台分に匹敵する料金だ。そう想って「情報交換」にいそしむお二方の表情を見ていると、何となくユーモラスですらある。

誰しも人生を長く続けていれば、本当に色んな事がある。筆者の場合、「飲代をもう少しセーブしておけば、家の一軒も建っただろうに」と、深く反省もしている。だが、もう取り返しがつくものでもない。

日本文化の特徴を表す言葉に「道」というのがある。と言うより、日本人は何にでも矢鱈と「道」をつけたがる。

「剣道」「柔道」「茶道」「華道」…などはまだよいとしても、「色道」「外道」「極道」…などは余りいただけない。それでも、それだって立派な「道」なのである。

一方「道楽」という言葉も、余り良い意味では使われない。「あの人は道楽が過ぎて…」とか、「あの道楽息子がまた…」といった具合に。

でも、よくよく考えてみたら、不思議である。それぞれの「道を楽しむ」ことが、どうしていけないのだろうか?

「極道」だってしかり、だ。普通に読めば「道を極める」のだから、敢えて悪い意味に使わなくても良さそうなのだが、いかがでしょうか家田荘子さん。

これ以上、馬鹿げたことを書けば「筆禍」事件になりかねないので、この辺りで止めておこう。エッ何、「お前さんの『口車』には乗らないよ!!」てか。お後がよろしいようで…。


2009/05/25

素晴らしかった五島…新聞の配達時間は遅いが

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

ここ数日サボってしまったので、今朝は早起きして拙稿に向かっている。まだ日の出には随分と間がある。そう言えば、曽野綾子さんの随筆に『夜明け前の新聞の匂い』という作品があった。

もうだいぶ前に書かれたもので、あらかたその中身は忘れてしまったが、世の事象に対する独特の切り口に、やたらと感心した覚えがある。

昨日、一昨日とケーブルテレビ業界の会議があって、五島市に出張していた。携帯パソコンを持参していたのだが、懇親会、二次会、三次会…と続いて、ついぞ開く機会を逸してしまっていた。

なぜ唐突に『夜明け前の - 』を持ち出したかというと、彼の地においては新聞が配達されるのが、かなり遅い時間帯である。恐らく壱岐、対馬あたりでも事情は同じであろう。

ホテルのロビーで時間をつぶすこと約1時間。ようやく目にすることができたのは8時近くであった。

同じようなタイムラグを感じたのは、今から30年ほど前に最初に沖縄へ出張した時。ただし、それは週刊誌の店頭販売に関して。今ではどうなっているか知らないが、首都圏と比較すると確実に3日は遅れていたのではなかろうか。

ところが、島嶼部(とうしょぶ)の人々にとっては、それくらいの違いは全く関係がなさそうだ。とにかく、ゆったりと時間が流れていた(今ではどうか知らないが…)。

都市部で暮らす大半サラリーマンや学生にとっては、好むと好まざるとに関わらず、電車に乗る行為は必須である。10数両もあるその車内には、端から端まで「中吊り広告」が張りめぐらされている。

多くは「今日発売の週刊誌」や「観光地案内」の類いであるが、見方を変えれば、これらは貴重な「情報源」なのである。したがって、都会の人々はある意味〃物知り〃だ。

ただし、その「知識」の程はあくまでも表層的であって、ましてや「知恵」の段階まで昇華(しょうか)出来ている人は、古今を問わず余りおるまい。勿論、筆者もである。

再び「五島」の話に戻るが、宿泊先のコンカナ王国というのは、いささか人工美に流れるきらいは感じられたものの、細部まで気配りが窺える素晴らしい施設であった。

中でも気に入ったのは温泉。たまたま民放テレビの中継日だったせいもあろうが、手入れの行き届いた露天風呂には十分に満足した次第。朝食のバイキング料理でいただいた「地産地消」のメニュー(特に牛乳)も最高だった。

旅人の視線で見れば、これは相当「満足度」が高いだろうなあ、と実感すると同時に、滅多に泊まる機会がない島原半島の「実態」が少しだけ気になった。

と、ここまで書いているうちに東の空が白み出した。しっかりと朝刊各紙も配達されているようだ。


2009/05/19

もっぱらカード急増中!!…新たに100局が年内にも

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

早朝の散歩に出かける間際、何げなく朝日新聞をめくってみると、「もっぱらカード」会員の募集広告が、テレビ欄下に出ていた。

一瞬「ギョッ!!」としたが、よくよく思い出してみると、1週間ほど前に知り合いの代理店から〃勧誘〃の電話がかかってきたような気もする。そう言えば最近、めっきり記憶力が衰えてきた。

さて、肝心の「もっぱらカード」の方だが、これがすこぶる良い調子だ。自分で言うのも何だが、スタートから1年強が経過して、自然と市民生活になじんできているようだ。

「○○ちゃんは?」→「持っとる」、「持ってない?」→「信じられなーい」といった、ラジオCM通りの展開になってきた。

一見、何の変哲もないカードである。全部で1万枚を製作して用意しているのだが、今のペースでいけば、どうやら〃増版〃も時間の問題のようだ。

このカードにはクレジット機能も何も付いていない。発行順に5桁の番号が付されているだけだ。

それなのに〃人気〃がある。一体どうしてだろうかと考えてみるが、それは取りも直さず、100件近い「加盟店」個々のご協力のおかげである。

サービス(特典)の内容は店々によって異なる。職種が違うのだから当然と言えば当然だが、「身銭を切ってでも、何とかお客様の心を繫ぎ止めておきたい」という〃熱意〃の程がしのばれるのである。

先週末に東京で開かれた、全国のコミュニティラジオ局で構成している「JCBA」では、盛んに『つばさ』(NHK連ドラ)効果が喧伝されていた。

何より、その凄さは〃数字〃が物語っている。関係者によれば、今年中に全国で約100局が〃産声〃を上げる予定なのだという。監督官庁の総務省ならずとも、まさに『つばさ』様様である。

ただし、経営の問題は別物。二百二十数社と言われている、すでに営業中のほとんどの局が〃赤字〃であることは、良く知られた現実だ。

しかしながら、最も身近で、災害時等に最も役に立つメディアと言えば、やはりこれに勝るものはない。行政にとっても、市民にとっても、要は〃使いかって〃の問題なのである。

有難いことに、カード事業に関しては、順調に伸張して今や「ティッピング・ポイント」を超えようとしている。残る課題は、より地元の皆様に親しんでいただける「オンリー・ワン」の存在になれるかどうか、だ。

いやいや、それだけではない。ケーブルテレビあってのコミュニティFM事業であることを再認識したうえで、次なるステージへと挑んで行こう。

皆様、「カボチャテレビ」並びに「FMしまばら」のこと、引き続き宜しくお願い致します。もちろん、「島原新聞」もですよ!!


2009/05/18

備えあれば憂いなし!!…鳥インフルエンザを想定して

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

ちょっと東京に行っている間に、あれよ、あれよ…といった感じで日本国内でも「新型インフルエンザ」が広まっている。

直近の情報(18日午前)では、把握された感染者の数は関西地方を中心にすでに90人台に突入。この先、どれほど全国に蔓延していくのか予断を許さない状況になってきた。

ホテルの部屋に投げ込まれた17日付けの東京版の新聞(朝刊)では、民主党の新代表に鳩山由紀夫氏(幹事長)が選ばれた記事との「ダブルトップ」。NHKのニュースでも互角の扱いだった。

筆者は同日の朝便で帰島したのだが、羽田空港の出発待合室ロビーで見かけた赤ん坊の「マスク姿」が何とも印象的だった。

たまたま同日午後は島原医師会主催の「市民公開講座」(テーマ・新型インフルエンザについて)が有明町の総合文化会館で開かれており、筆者も遅ればせながら参加させていただいた。

講師は長崎大学病院感染制御教育センター長の安岡彰教授。時期が時期だけに、市民の皆さんの関心も殊のほかに高かったようで、約300人の聴衆が駆け付け〃満員御礼〃。

いささか〃異様〃にも思えたのは、皆さんが「マスク姿」であったこと。聞けば、受付時に主催者が配布されたとのことで、「蔓延許すまじ!!」という意気込みのほどが強く窺えた。

巷間伝わるところによれば、今回のインフルエンザは「弱毒性」で、タミフルなどの既存の治療薬も有効とのこと。したがって、「過度の不安は無用!!」ということらしい。

ただ、予想されたこととはいえ、メディアの騒ぎ方は尋常ではなく、今の今にも「大流行の波」が襲って来そうな煽(あお)り方である。

これまで2回にわたって医師会や県南保健所、島原市の担当課で構成された「対策会議」に出席して一番感じたことは、「不退転」とも言える医師会の決意の強さである。

少し噛み砕いて言うと、「豚を起因とする今回の症例は『弱毒性』でもありまだいい。問題は鳥インフルエンザ。これが発生した時のことを想定して、今から準備を進めていく必要がある」というものだ。

出席した医師の一人が力説された言葉がいまだに脳味噌に残っている - 「市民の生命と健康を守っていくのが、我々の使命である!!」と。

全国的に医師不足が叫ばれる中で、降って湧いたような今回のインフルエンザ騒ぎ。だが、そうした中にあっても、我々の周囲には力強い「援軍」が控えていることを忘れてはならない。

奇しくも、今回は阪神大震災の地から火が点いた感があるが、その素早い対応は、他地域でも大いに参考になろう。自然災害の「逆ルート」に想いを馳せつつ、「備えあれば憂いなし」の精神で!!


2009/05/16

コムズの朝飯は最高!!…スザンヌの父ちゃんは今…

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

コミュニティFM業界の総会などの用件があって、昨日から東京に来ている。宿舎は一番新橋寄りの銀座8丁目にある「コムズ」。旧名は「三井アーバン」という古くて小さなホテルだ。

駅から徒歩数分という交通至便な場所にあり、値段も安い。知人の中にも利用者は多いようで、前回泊まった際には長崎新聞社の林田克己先輩(元報道部長)とばったり。また今回は熊本シティFMの道越社長さんとご一緒だ。

人気の理由は前述したようにロケーションの要素が大きいが、どうやらそれだけではなさそうだ。ずばり言うと、バイキング形式の「朝飯」がズバ抜けて素晴らしいのだ。

値段は1890円(子供は半額)とさほど安くはないのだが、航空&宿泊とのセット料金に含まれているので、それだけでも随分とトクした気分だ。

店の名前は「キャッツ&ドッグス」。日本語に直訳すると「猫と犬」となり、まるで人気アニメの『トムとジェリー』のような響きだが、何よりすべての料理が抜群に美味いのである。

まず驚くべきはその品数の多さ。ゆうに80アイテムは超えているだろう。しかも、それぞれのメニューすべてに「産地表示」がなされており、徹底的に「食の安全」にこだわる真摯な姿勢が窺えて頼もしい。

シェフの名前は矢吹さん。店の入り口に大分合同新聞の大きな紹介記事が貼られていたので、てっきり大分の人とばかり思い込んでいたが、よく読んでみると福島の生まれだった。

では何故?という疑問が湧いてくるが、大分名産の「カボス」を、料理の材料にふんだんに使っているので、特別に「カボス大使」の称号をもらっているのだそうだ。

そう言えば、泉谷しげるさんは噴火災害当時、島原市の「観光大使」だったはずだが、その後余りその方面での〃活躍〃の話を聞かない。これは泉谷さんの責任ではなく、地元の我々が悪い。

さて、お隣・熊本県の「観光大使」と言えば、今をときめく〃おばかキャラ〃でめきめきと売り出し中のスザンヌさん。真偽のほどは確かでないが、その父親が東京での学生時代を共に過ごした〃悪友〃だと聞いてブッタマゲタ!!

プライバシーの問題もあるので詳しい事は書けないが、その端正な顔立ちに似合わぬ〃天然ボケ〃の味わいは、まさに父親ゆずり。父ちゃんは元気にしているのだろうか…。

今日はこれからジオパーク関連の会議に出席するのだが、何やら雲行きが怪しくなってきた。ホテルの部屋の窓から眺めると、人々は傘をさして銀座の並木通りを歩いている。

本降りにならなければいいが…。記憶に間違いがなければ、英語で土砂降りの形容は「キャッツ・アンド・ドッグ」と言ったはずだ。


2009/05/14

もっと島原を売込もう!!…長崎とは違った角度から

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

もうお気付きの方も多いと思うが、NHK朝の連ドラ『つばさ』で、川越のコミュニティFM局の社長役を演じている宅間孝行さんという俳優は、島原を舞台にして昨年公開された映画『同窓会』で主役を張っていた人物だ。

この方、なかなかの〃才人〃らしく、「サタケ・ミキオ」というネーミングで同作品の脚本と監督も兼任していた、というから驚くではないか!!

これまでは何となく見過してきたが、「同業者」のよしみで経歴等を探ってみたら、アラアラ大変!!「なかなか」どころか、もうすでに立派な〃有名人〃だったのである。

映画で『木更津キャッツアイワールドシリーズ』などを手がけたほか、TBSテレビの人気番組『花より男子(だんご)』シリーズの脚本も書いている、とのこと。

夫人は女優の大河内奈々子さん。東京都の出身で、油の乗り切った38歳。「早稲田中退」という学歴が泣かせる。

所属している事務所は、仲間の武田秀臣さんとともに立ち上げたという劇団「東京セレソンDX」。現在、その主宰者でもある。

月日が経つのは早いもので、文化会館で『同窓会』を観てから間もなく1年だ。何よりあの映画では島原のシーンがふんだんに出ていた。島高の校長役を務めた吉岡前市長の〃名演技〃も印象深く残っている。

ただ惜しむらくは、その映画上映が〃一過性〃に終わってしまっていること。NHKの朝の連ドラという〃国民的番組〃に出ている〃準主役〃に対して、実績を梃子(てこ)に、もっと積極的なアプローチができないものだろうか?

ここは一つ「島原を全国に売り込むチャンス!!」と捉え、NHKだろうが、所属事務所だろうがお構いなしに、果敢な〃声掛け運動〃を望む。無論、我々「同業者」も含めての話だ。

一方、来年のNHKの大河ドラマは『龍馬伝』。主役が本県出身の福山雅治ということもあって、長崎に注目が集まるであろう。

ただ、その絶好の機会も、ややもすると、長崎市の〃独断場〃となる恐れすらある。漏れ聞くところによれば、制作の背景には、同じ土佐藩出身の岩崎弥太郎を創始者とする「三菱グループ」の意向も色濃く反映されているとか…。

まあ、それはそれで結構なことであるが、ただ単に「対岸の賑わいぶり」を、指をくわえたまま見過すこともあるまい。何より、龍馬が豊後路を経て、最初に長崎の地に立ったのは、他でもないこの「島原半島」なのだから!!

話は飛躍するが、今や長崎市内観光の代名詞は「さるく」である。島原弁では少し異なって、「さらく」という。

「る」と「ら」。この微妙なニュアンスの違いにこそ、ビジネスチャンスが潜んでいるような気もするのだが、いかがだろう?


2009/05/13

懐かしい電気ブラン…多くの文豪も飲んでいた

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

話の材料に困ったら『今日は何の日?』(学研)などのいわゆる〃ネタ本〃をひも解いてみるのだが、今日5月13日の欄を見ても、浅草の「三社祭」があるくらいで、さして参考にならない。

しかし、何かしら書かなければ「穴」が開いてしまう。さーて、本当に困った。仕方がないので、もう随分と以前に行ったことのある「神谷バー」のことでも書こう。

同バーは、地下鉄銀座線の浅草駅を上がってすぐの所にある。何よりもその存在を世に知らしめているのは「デンキブラン」というカクテルである。

ここで言う「デンキ」とは「電気」のことで、同バーが営業を始めた明治の昔には〃最新流行〃という意味が付されていたのだそうだ。 

また、「ブラン」の由来は「ブランデー」だそうで、これをベースにワイン、ベルモット、キュラソー、ジンなどを加えて出来上がり。アルコール度数は40%前後というから、かなり強めである。

筆者が初めてその酒を飲んだのは同バーではなく、バイト仲間の一橋の学生(小倉出身)が連れて行ってくれた国立(くにたち)の居酒屋だった。

「何や、お前はデンキブランも知らんとか?田舎者が!!」。デンキブランどころか、東京に出るまで、ピザがどんな食べ物か知らなかった。

その時の印象を言えば、「口当たりは良いが、絶対あとからきいてくる『魔性の酒』に他ならない」と感じた。事実、その晩、さっそく足にきた。

証明するかのように、作家の太宰治は著書『人間失格』の中で、「酔いの早く発するのは、電気ブランの右に出るものはないと保証し、云々」と、その効用(?)を説いている。

このほかにも、永井荷風、石川啄木、高見順、谷崎潤一郎、坂口安吾、檀一雄など、電気ブランをこよなく愛した作家も多く、詩人の萩原朔太郎は「一人にて酒をのみ居れる憐れなる となりの男になにを思ふらん」(神谷バァにて)と詠んでいる。

筆者もその後何度か同バーを訪ねたことがあるが、昼間の機会が多かったため、滅多に口にしてはいない。もちろん、島原での経験は皆無だ。

と言うより、注文したことがない。「セブンストーン」あたりに行けば、その〃味〃に巡り会えるのかもしれないが、最近はとんとご無沙汰だ。

バアチャン、怒っているだろうなぁー。きっと店に行けばこう言われる。「ワーラ、なーんしよったんな。西川清人さんが生きとらす時にゃ、あがんよう来よったもんの」 - 。

そうそう、ご無沙汰と言えば、雷門の斜向かいにある知人の実家、「西山饅頭」(下町の雰囲気抜群!!)にも失礼のしっ放しだ。近々、ソーメンでも送っておこう。


2009/05/12

〃楽しむこと〃が大事…各種プロジェクトの連携も

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「小沢民主党代表はゴールデンウイーク明けに辞任する!!」。図らずも、小泉元自民党総裁(首相)の〃予言〃通りの展開となった。さあ、これからどうなるのか?楽しみである。

まあ、永田町の問題は全国紙にお任せするとして、我が古里をどうするのかについては、我々地域住民が主体となって、本当に、真剣に考えないといけない。何せ「地方の時代」なのであるから。

いささか先走った言い方かも知れないが、「ジオパーク」「世界遺産」「観光圏」などの各種プロジェクト構想は、その「試金石」と言ってもよい、と思う。

前置きはここまでとして、昨日(11日)、雲仙岳災害記念館で本年度の島原半島ジオパーク推進協議会(横田修一郎会長)の総会が開かれ、筆者もメンバーの1人として列席した。

20名を超える会員からは、様々な方面から活発な議論が寄せられたが、個人的には「まずは、世界認定(ユネスコ)を取り付けることが第一!!後は他のプロジェクトとの『連携』を存分に図っていただきたい」と願っている。

『篤姫』に代表されるように、よくNHKの大河ドラマ等による〃経済効果〃が引き合いに出されたりするが、島原半島における前記のプロジェクト群はいずれも〃一過性〃のものでない。その点を十分に考慮に入れた対応を望む。

数ある意見・要望の中で、やはり一番傾聴に値すべきだと感じたのは九州大学名誉教授、太田一也先生(同協議会顧問)の話だった - 。

〈ややもすると皆さん、『地質』や『地形』ばかりに目を向けてしまいがちですが、『温泉』を忘れてはいけませんよ。それぞれの立場で『おらが自慢のジオパーク』を持って下さい〉

太田先生によれば、世界認定を受けることはかなりの〃難関〃だという。ただし、そればかりに気を取られて〃楽しむこと〃を忘れてはいけない、とも。

筆者はその言葉を耳にした途端、ハッとあることに気が付いた - 「そうだ、先生のご指摘は、今朝の朝日『天声人語』欄で語られていたことと、ある意味通じるぞ!!」と。同欄には、この百年に一度と言われる大不況を尻目に、史上最高の売上高と利益を生み出した任天堂を取り上げ、「遊びの効用」を説いている。

その任天堂が編み出したのは、「Wii」や「DS」といった「ゲーム機」の類いだが、ジオパークの売りは何と言っても大自然が織り出す、筋書きのない「壮大なドラマ」である。

負けるはずがない!!いや、性質が異なるのだから敢えて競争する必要もないのだが、その「広がり」「共感度」「人類全体への問題提起」等々を考えれば、自ずと答えは出るはず。

この恵まれた「資源(産)」を活かすも殺すも、全てはここで暮らす我々次第である。皆さん、もっと古里を楽しみましょう!!


2009/05/11

柔らかな5月の日に…森『放浪記』ついに2千回

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

「花ドロボー」は聞いたことがあるが、まさか「ジョウロ」まで狙われてしまうとは…。「ジョウロ」なのか「ジョロ」なのかはっきりしなかったので辞書を引いてみたら、どちらでもよいとの記述。ちなみに、漢字で書くと「如雨露」とあって、感心した次第。

盗まれたのはブリキ製の堅ろうな造りの〃高級品〃だった。会社の花壇に水をやった際に、置き忘れていたのを持って行かれたようだ。仕方がないのでホームセンターで6リッター容量の〃安物〃を買い求めた。英語表記では「ウォーターリング・ポット」と書いてあるが、日本人のせいか、やはり「如雨露」の響きに共感する。

それはそうと、爽やかな五月晴れが続いている。テレビでは森光子さん主演の舞台『放浪記』が通算で2千回の公演を迎えた、と騒いでいる。

御年満89歳(誕生日は5月9日)。体力も、知力も、演技力も要る「舞台」を、これ程の永きにわたって続けられるとは、誠にもってアッパレ!!

森さんで思い出すのは、昔懐かしい日曜夜9時からの「東芝日曜劇場」で放映された『天国の父ちゃんこんにちは』(TBS)という作品だ。

ドラマでは、森さんは女性下着の行商をしている未亡人で、これまた昔懐かしい!芸達者な園佳也子さんが人の善い隣のおばさん役をやっていた。

毎回の結びは森さんによる詩の朗読だった - 「貧しいから貴方に差し上げられるものと言えば、柔らかな五月の風と、精一杯愛する気持ちだけです。でも結婚してくれますね。でも結婚してくれますね」。

森さんご本人の人生航路に関しては、2年ほど前の日経新聞の「私の履歴書」に詳しく記されており、連載当時は大変に面白く拝読させていただいた。

〃直立不動〃で歌う昭和の大歌手、東海林太郎さんとの戦地慰問、菊田一夫さん(脚本・演出家)との運命の出会いもさることながら、森さんが鞍馬天狗役で一世を風靡した「アラカン」こと嵐寛寿郎さんの従妹と知って驚いた。

向田邦子・久世光彦のゴールデンコンビが生み出した『おかみさん時間ですよ』(TBS)も、別の意味で忘れられない。何せ血気盛んな頃であったから、毎回のように登場する番台のシーンには〃生唾〃を呑み込んでいたものだ。

失礼ながら、森さんにはスター女優特有の〃華やかさ〃は感じられないが、いつのまにか〃真ん中〃に座って、周囲が素直にそれを認めてしまう人だ。やはり〃人柄〃だろう。

その源泉になっているのは、人知れぬ気遣いなのか、負けん気の強さなのか…知る由もない。ただ、生きる世界は違えども、かくありたいと憧れる存在である。

森さんに倣って、もう「コソジョロ君」も許してあげる!!


2009/05/08

鳥の眼と蟻の眼で!!…普賢岳サミットはいかが?

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

昨日は故郷の山に登ることの〃心理的効用〃を説いたつもりだが、自分の足で地球4周分の距離に匹敵する16万キロを踏破した、民俗学者の宮本常一さんの面白い教えがある。

以前にも本欄で紹介したことがあるかも知れないが、宮本さんが父親の善十郎さんから受けた〃旅の心得〃の1つだ。

そこにはこうある - 「村でも町でも新しく訪ねていったところは必ず高いところへ上ってみよ。そして方向を知り、目立つものを見よ」と。

確かに、晴れた日に、普賢岳や眉山の山頂から眼下を眺めれば、我が故郷の〃成り立ち〃が良く分かる。島原半島は1周100キロ程度の小さな半島。周囲を見渡せば、北から東へかけての有明海、南の天草灘、西の橘湾などと四方を「海」で囲まれている。

こうした「絶妙の地形」あればこそ、今から75年前に、我が国第1号の「国立公園」の指定を受けたことも当然と言えば当然。だが、昨今の観光動態を見る限り、本来の〃資源〃を活かし切っていないと言われても仕方のないことだ。

そこで期待されるのが「ジオパーク」であり、「世界遺産」であり、新たな「観光圏」であることは論を俟(ま)たない。

新聞紙上で、振興局長や三市の市長さんそれぞれの「動静」を見れば、その多忙ぶりがよくうかがえる。恐らく、休日も含めて〃分刻み〃のスケジュールであろう。

ただ、「忙中閑あり!」とも言う。出来ることなら、4氏連れだって普賢岳の山頂にでも登られて「サミット」の会議を持たれてはいかがだろうか?

官公庁やホテルの四角い会議室で交わす虚実ないまぜになった「論議」より、ひょっとしたらより素晴らしい「アイデア」や「閃き」が生まれてくるかも…。

素人考えの浅はかさであることは重々承知の上で申し上げている。ただ、今でも記憶深く残っているのは、就任後間もない金子現知事の普賢岳登山。忘れもしない、解禁日当日、平成10年4月26日のサプライズだった。

1日付けの西日本新聞の報道によれば、普賢岳山頂から平成新山方向に、見つけ出したら縁起が良くなる「小さな岩」が望める、という。名付けて「ハートストーン」。霊験のほどは知らないが、何ともロマン溢れる話ではないか。

問題の本質を見極めようとすれば、「鳥の眼、蟻の眼、双方で見よ」と良く言われる。漏れ聞くところによれば、知事は今月11日、12日の両日に島原半島を視察の予定だという。

「今更決まったスケジュールを動かせるはずがないではないか!!」と秘書室や振興局から怒られてしまいそうだが、筆任せで書いてしまいました。

そうそう「五月蝿い」と書いて「ウルサイ」と読むのでした。スミマセン…。


故郷の山に登ろう!!…悩んでなんかいないで

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

最近あまり聞かれなくなってしまったが、一時期「5月病」というのが流行った。学生などで、それまでと環境が変わってしまったことに〃過剰反応〃してしまうのが発端だった。

素人の分際で何を言うか…と怒鳴られてしまいそうだが、要するに、この手の病は〃突発的〃なもので余り心配は要らない、と思う。「それでも…」という向きには、是非とも「登山」をお勧めしたい。

筆者にとってのゴールデンウイークの初日は「登山」だった。見苦しいまでに肥ってはいるが、日々仕事に追われる身は、まさに「ストレスの塊」である。

「5月病」が環境の変化に起因するものであれば、余りに変わらぬ環境もその要因と成り得る。すなわち、逆もまた真なり。

一言で「登山」というが、これがなかなかどうして〃一筋縄〃ではいかない難物である。散歩等で普段から歩きつけていない人には、たとえ1時間程度の軽い「山登り」でも結構こたえる代物なのである。

何でもそうだが、最初のうちはまだいい。滅多に目にすることのできない山草植物を愛でながら、ルンルンとスキップ感覚で進んでいける。

ところが15分くらいが経過して、平道から階段状の山道に変わり始めるあたりから段々と〃異変〃をきたしてくる。じんわりと汗ばみ始めるのも、ちょうどこの時間帯である。

あっ、いかん!!本人だけが分かったつもりで、肝心要の「ルート」の説明をまだしていなかった。

筆者が加わった7人と柴犬1匹のパーティは、仁田峠まで車2台で移動。そこからあざみ谷を経由して、妙見の尾根に上がり、国見岳に登頂。さらに仁田峠方向に引き返す形で、妙見の山頂に立った。

格好良く言えば、雲仙五岳のうち二つの山の「縦走」に成功したわけである。時間にして2時間強。途中、雨に祟られるハプニングもあったが、全員無事に下山できた。

これまた、素人が何を…と怒られそうだが、登山の魅力は頂きまで辿り着いた時の「征服感」(達成感)であろう。途中の行軍が苦しければ苦しいほど、その歓びは大きい。

それと、弁当。眺めの良い山頂付近でいただくニギリメシの味は、ミシュランの「5つ星レストラン」のそれの遥か上をいく!?(と言っても、行ったことはないが…)。

もしかして何かに悩んでいる人がいれば、筆者は「故郷の山」に登ることを強く推薦したい。山道を登っている間は肉体的にはしんどいが、不思議と〃無心〃になれる。

そして何より山頂に立てば、自分を育ててくれた故郷の全景が一望できる。一番のストレス発散だ。

いかがです、貴方も?素顔のご自身と〃対面できる〃絶好の機会ですよ!!


2009/05/07

社員の頑張りに深謝!!…勝さん・西郷ドンに比べたら…

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

いかがでしたか皆様、今年のゴールデンウイークは?久々の正式出社後に「日報」を見てみると、「休日出勤」の社員数の多いこと。仕事柄、仕方のないこととはいえ、頭の下がる思いだ。ご苦労様!!

そうした社員スタッフの頑張りの影で、筆者は存分に〃英気〃を養わせていただいた。まず、読みかけだった半藤一利作『幕末史』(新潮社)を一挙に読破した。面白かった。

半藤さんは編集者の出身で、文藝春秋社の取締役などを歴任した人。前々からお名前だけは存じ上げていたが、著作を読むのは初めてだった。

著者によると、同書は昨年開かれた、社会人向けの「慶應丸の内シティキャンパス」での特別講座を、講談&人情噺調にまとめたもので、維新当時の歴史のダイナミズムが生き生きと伝わってくる。

何よりその〃裏話〃が面白い。ともすれば、幕末以来の歴史を「薩長史観」でしか見ようとしていない、我々現代社会への痛烈な批判(風刺)という気がしないでもない。いや、きっとそうだろう。

時あたかも、来年はNHK大河ドラマが『龍馬伝』の年である。主役の坂本龍馬には、長崎出身の福山雅治が抜擢されることになっており、県内ではすでに〃観光振興〃のためのブーム作りに向けて、随所で動きが活発だ。

島原半島でも、豊後路から長崎へと向かう途中の龍馬の〃足跡〃をマップに記すなどの受け入れ作業が進められているようだ。昨年の『篤姫効果』(鹿児島)の二番煎じがしないでもないが、ご当地としては至極当然の動きであるし、官民挙げて盛り上げていく必要もあろう。

ただ、半藤さんに言わせると、余りにも龍馬の存在を過大視することは、些か〃史実〃とかけ外れてしまいかねないとも…(詳しくは同書に記載)。

誤解を恐れずに述べるなら、どうやら半藤さん好みの人物は勝海舟と西郷隆盛のようだ。その分、かなりの〃紙幅〃も割いてあるし、素人読者にもその思いが伝わってくる。

そうそう西郷さんで思い出したが、今でも鹿児島では圧倒的な〃人気〃を誇っている。彼の地の同業者に聞いた話だが、盟友だった大久保利通候は不人気の極みで、地元に残った親類縁者には、つい最近まで米や味噌などは卸されなかったそうだ。

一方、勝さんの評価は〃手放し〃と言ってよい。滅び行く徳川幕府の最期を、肝力をもって見届けただけでなく、確かな〃国家観〃で今日の「日本」という国の基礎を造り上げた、と。

歴史は見る角度によって大きく異なる。ただ、半藤さんの説に従えば、福澤諭吉(慶應大学創始者)も大隈重信(早稲田同)も、勝&西郷にはとても及びも付かない〃小粒〃なのである。況や - 。


2009/05/02

「勘違い」どころか…沸きに沸いた還暦祝賀会

‐株式会社ケーブルテレビジョン島原専務 清水眞守‐

今日(2日)から休みとばかり思い込んでいたら、1日読み違えていた。何だか損したような気がする。「勘違い」である。

ところで、「勘違い」と言えば、先ごろ長崎駅前のホテルニュー長崎で開かれた花滴庵々主、早稲田佳子お姉様の還暦祝いなどがまさにソレ!?

通常、この種の〃主役〃は「赤い帽子」に「チャンチャンコ」と相場が決まっているのだが、我らが佳子姉はワインカラーのロングドレスを纏い、エスコートの男性二人を従えて、まさに〃威風堂々〃と登場されたのである。

思わず「冗談はヨシコちゃん!!」と口走りそうになったが、良く見ると、これが実に様になっているから不思議だ。そう、お姉様は元々〃美人〃だったのだーぁ。

数多いる出席者を代表して祝辞を述べたのは、NHK長崎放送局アナウンス・編成事業部門の副部長の比留木剛史(ひるき・よしふみ)さんと、雲仙市のの奥村愼太郎市長。

比留木さんは長年にわたって歌謡番組を担当していた経験から「早稲田さんには〃大御所〃と呼ばれている小林幸子さんや八代亜紀さんに通じるオーラがある」と持ち上げる一方で、仕事上でのNHKとの深いつながりを披露。

ちなみに、この日の司会進行役は、かつて長崎局に勤務していた白鳥哲也アナ。現在は沖縄局に勤務しているそうで、昼番組の中継先のナントカ島から「1600キロの道程」を駆け付けてきたのだそうだ。

奥村市長の挨拶は毎度のことながら流暢なもの。長年に及ぶ付き合いの中から微笑ましいエピソードの幾つかを織り交ぜ、会場を沸かせた。

筆者などは田舎のオッサンが都会の結婚式に出たような〃場違い感〃を抱いていたが、席に着かれた主役はやさしく声を掛けて下さった。感激!!

隣席の奥村市長は主役のドレスの裾が気になるらしく「踏み付けないようにしなければ…」と、こちらも緊張の面持ち。何せ現職の市長をして「シンタロ」と呼び捨てできるのは、草野壬二郎御大とこの方くらいしか知らない。

余興の中で最大の呼びものは、NHK長崎局が総力(?)を挙げて制作した早稲田佳子の「一大絵巻」。家族の肖像から、若き日の晴れ着姿、果てはオールヌード写真(ただし幼少期)まで飛び出して、会場はヤンヤの大喝采。

さらなるサプライズは、脚本家の市川森一さんが長崎新聞社の阿部成人文化部長とともに急きょ会場入りして、お祝いのスピーチを送ったこと。佳子姉の〃長崎人脈〃の凄さにほとほと感じ入った次第。

ともあれ〃嵐〃のような祝宴は無事終了。NHKスタッフの言葉を借りれば、「暦は還り、さらなる高みへ」。愚弟の一人として、今後益々のご発展を願うばかりである。