『トーク力アップ講座』…話し方一つで人生は変わる!!
一体誰なんだ、この女性は?などと怪訝な思いでNHK長崎の夕刊ニュースを観ていたら、先週24日付の長崎新聞文化欄に、その答
えを用意していたかのような〃人物紹介〃の記事が出ていた。その人の名は「矢野香」(やの・かおり)さんと言って、《著書が3万部を超えたアナウンサー》との見出しがふられていた。写真に添えられたプロフィールによれば、テレビのニュース原稿を読み始めたのが平成8年というから、もう立派なベテランの域。ただし、ずっとNHKの番組に出ていたわけではなかったので、冒頭のような思いを抱くに至ったという次第だ。
本のタイトルは、やや長たらしくて《その話し方では軽すぎます!エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』》。すばる舎刊で、価格は1470円。
今月28日夜には、福岡市内で出版講演会(参加費5000円)があるそうだから、興味のある方は同講演会実行委員会の重岡さんまで(ma.shigeoka@gmail.com)。
と、ここまでは他者(社)のPRに紙幅を割いてきたが、実は我がFMしまばらでも、来月からほぼ1年間をかけて『トーク力アップ講座』を開設する。
講師は日曜日の昼帯番組(JUKE BOX 884)でパーソナリティを務めている、熊本市在住の村上隆二さん。矢野さんの場合と違って、村上さんは〃ラジオ一筋〃の放送マンだ。
別段、矢野さんの経歴にケチをつけるつもりはないが、テレビとラジオを比べれば、その技法の違いは歴然。誤解を恐れずに言うなら、ラジオで話す方が格段に難しい。
かつてKBC朝日放送の人気テレビ番組『ドゥーモ』で司会を担当していたラジオ畑出身の某男性(現在は山口県内のCFM局勤務)が、ある講演会でこう話していた。「ラジオはラジオ」と。
最初にその話を聞いた時には、一体何を言っているのやら?と思ったが、どうやらそれはテレビ媒体に対する強烈な〃アンチテーゼ〃のようなものだった。
つまりはこういうことだ。テレビでは言葉の足りなさを表情や仕種である程度カバー出来るが、ラジオの場合はその手が使えない。頼る術は〃語り〃しかないのである。
したがって、ラジオで喋れれば、テレビの世界でも十分に活躍できる、ということだ。もちろん、テレビの場合だと〃見た目〃もある程度問われることになるが…。
最後に、我が講座の募集内容を少々。期間は今年5月10日~来年3月28日までの毎木曜日午後7時~8時半(盆と正月は休み)。場所は白土町本社。入会金5000円。月謝7000円(高校生は6000円)。詳しくは☎62-0885まで。
蛇足ですが、就職試験の〃面接〃などで、きっと役立ちますよ!!
季節は青春から朱夏へ…みんなの力で美しい街を!!
「春雨じゃ、濡れてまいろう…」とは、新国劇における月形半平太の名セリフだが、旧暦三月の中気(4月20日頃)に降る雨は「穀
雨(こくう)」と称され、これを機に「青春」は一気に「朱夏」へと走り出すと言われている。幸いと言うか、九州北部地方は、先週末から日曜日にかけて心配されていた集中豪雨による被害は起きなかった模様で、各地の観光施設は多くの人出で賑わったようだ。島原半島でも様々な行事・イベントが催され、筆者も件(くだん)の《家族サービス》の一環として、「NHKのど自慢」(深江町)への送迎に加え、ほぼ見頃となった「シバザクラ見物」(島原市上折橋町締切堤内)へと借り出された。
まあ、結局のところは体の良い〃アッシー君〃として使われたわけだが、自由に使えるわずかな隙間(すきま)の時間を利用して、会社の花壇の植換えに汗を流した。
別段「花」に限ったわけではないが、「植物」というのは「根っこ」の部分がしっかりしていなければ、決して順調には育たないもの。「木」もまたしかりで、「良樹(りょうじゅ)細根(さいこん)」とは、けだし〃名言〃だと思う。
総数わずか10鉢余りのプランターだが、土の入替えをしていると、小さな花といえども、いかに土中深く根を張っているか、が良く分かる。
ただし、時の流れは残酷だ。それほどまでに苦心惨澹して〃縁の下の力持ち〃のような役割を果たしながらも、季節の移ろいとともに、人目にふれる地上の花はいつしか色褪せていってしまう。
話は変わるが、島原市内の花の植栽風景を見ていて、いつも気懸かりになっていることがある。必ず!と言って良いほど〃ワン・テンポ〃ずれているのだ。
卑近な事例で恐縮だが、音無川沿いに誂(あつら)えられている長蛇のコンクリート製花壇ではいま、色鮮やかなパンジーの花が真っ盛りである。「綺麗かんば、よかろもん!」という考え方も出来ようが、パンジーやビオラはやっぱり〃冬の花〃ではなかろう…。
確かに、予算や人手の問題を考えれば、思うに任せない部分もあろう。しかしながら、観光地を標榜する限り、せめて「季節を少し先取りする」くらいの気配りも、一方では必要ではなかろうか?
それから、最近とみに目につくのは樹木の植栽下の雑草のはびこりよう。何から何まで〃公共事業〃に頼るのではなく、例えば、自宅や勤務先周辺については自分達で雑草取りをやってみてはいかがだろう。
世界が認めた「ジオパーク」の国際大会まで余すところ2週間。「雑草という植物はない」と昭和天皇は仰られたそうだから、草むしりをしながら植物図鑑なんぞをひも解いてみるのも、良い勉強になるはずですぞ、きっと!!
経営は横軸と縦軸で…妻には「ありがとう」を
ついに目の上のタンコブだった「準」の一文字がとれた。結果、島原倫理法人会(橋本卓也会長)が9日、社団法人倫理研究所(丸山
敏秋理事長)の認可を得て、正式に発足した。詳しいことは本紙T記者の書いた記事を読んでいただくとして、不肖・筆者めも会員企業数101社にも及ぶ大世帯の〃監査〃という大役を仰せつかることになった。よくこういう場合には、「身が引き締まる思い」などと殊勝な言葉が聞かれることが多いが、正直さほどの緊張感は?などと思っていた。ところが…。
仕事の都合でギリギリの会場入り(ウエディング石川)だったから、予行演習などする余裕はなし。お世話係の北浦誠治君(北浦石油店)が「とにかく整列して、前の人がするように動くこと!」とアドバイスをくれたので、ひたすらそれに従った。
筆者のすぐ前は松本裕介君(松本仏壇店)。体格が良くて、筆者より首一つ背が高い。〈何だか歴史の教科書に出てくる風刺絵のみたいだなぁ…〉などと自虐的な気分に浸っているうちに名前を呼ばれた。
やや上ずった声で「ハァイ」と返事はしたものの、手足の動きがどうにもぎこちないのが自分でもよくわかる。が、もう後へはひけない。松本君がしたように返事の後でまず一礼。続いて、横田市長をはじめ来賓4氏の前でさらに一礼。でもって壇上へ。
背後の100名余の視線が気になる。〈いやいいや、誰も俺のことなんか見ているはずがない…〉と気を取り直してチャレンジ精神で挑み、何とか無事に「辞令」をいただいた。
と今度は、もう何十年もやったことがない「回れ右」の動作。〈まず右足を左斜め後ろに引いて云々〉と考える暇もなく、よろけそうになりながら正面を向いた。
ひょっと居並ぶ面々の仕種を見ていたら、全員誇らしげに辞令書を胸の前で広げている。どうにも一テンポずれる。階段を下りた頃には、さすがにグッショリと汗をかいていた。
横田市長をはじめ来賓3氏の祝辞のあと記念講演に立った、同研究所法人部九州方面長の川又寿久さんの話は、これまでに幾度か聴いているが、今回もまた素晴らしかった。
時間にしてかっきり30分。物質文明、情報化社会の中での「倫理」の効用を説き、「和」や「賜物」などといった先達の日本人が後世に遺してくれた貴重なDNAの美徳について熱く語られた。
また、会員諸氏の最重要課題である「経営」に関しては、字面をもとに《経=縦軸・徳》《営=横軸・才》と喝破。何の為に自分達の企業が存在しているのか(経営理念)をまず明らかにせよ!と諭した。
結びは夫婦道。妻に対しては「ありがとう」の声掛けを事あるごとに実践しなさい、と〃経験則〃に基づいた忠告。会場から万雷の拍手が寄せられていた。