ジダンは立派な人!! - 頭突き事件はあったけど -
第36回全国自治体職員サッカー選手権大会が28日から6日間の日程で島原市で開催されているが、たまたま飲みに出かけた先で北海道・釧路市役所の職員と会った。
「貴方の冷たいそのひとみ、なぜに私をいじめるのー」(釧路の夜、昭和43年)と、美川憲一は歌ったが、その人たちの視線はいじわるでなかった。
二十年近く前、鐘ヶ江市政の頃、島原で「昭和市長会」が開かれた。その折も、某スナックで当時の鰐淵俊之釧路市長(後に衆議院議員、昨年5月没)と出くわし、大いに盛り上がったことを思い出した。改めてご冥福を祈る。
さて、サッカーと言えば、やはり記憶に新しい先の「ワールド杯ドイツ大会」だが、何と言っても語るべきは、ジダン(36)の "頭突き" 事件だろう。
事件の概要についてはすでに各紙(誌)で書き尽くされているので、ここでは端折る。別段、暴力を肯定するわけではないが、結論から言うと、筆者はジダンを支持する。
クーリエ・ジャポン(8月3日号)が、「ジダン伝説」と題して特集を組んでいる。マルセイユ郊外の貧民街で育ったアルジェリア移民二世がいかにして世界の頂点に君臨したか!!
同誌によれば、ジダンは内気な天才。気取らない謙虚な性格で、母国・フランス、ルーツ・アルジェリア(アフリカ)を愛し、家族を大切にしてきた。
ジダンの父親が生まれたのはアルジェリアの山奥の20世帯ほどの小村。ジダンは毎年、村の子どもたちに服を送り、03年のアルジェリア地震の際はチャリティー試合を召集。一方で、小学校にコンピューターを贈る運動も展開している、という。
イタリアとの決勝戦のピッチ上で、相手のマテラッツィとどんなやり取りがあったかの "真相" はやぶの中だが、ボンズ(フランス語で坊主の意)の頭と軽やかなボールさばきが鮮やかに記憶に残る。
「涙じゃないのよ、浮気な雨に、ちょっぴりこの頬濡らしただけさ。ここは地の果てアルジェリア。どうせカスバの夜に咲く、酒場の女のうす情け」(大高ひさお作詞、久我山明作曲、昭和30年)。
川淵三郎チェアマン(日本プロサッカーリーグ)と一緒に早稲田大学サッカー部で活躍した朝日新聞の轡田隆文(くつわだ・たかふみ)さんが以前、ワールド・カップ観戦の楽しみ方を書いていた。
「出場するチームの位置をまず世界地図で確認する。そのあと、その国の言語、歴史、民族構成などを調べていけば、試合が尚一層面白くなる」 - 。
皆さん、アルジェリアがどういう国か知っていましたか?